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移動に欠かせない交通手段のひとつである電車。しかし、通勤や通学の時間帯は混雑するため、殺伐とした雰囲気がある。車内では譲り合いの精神を持って、お互い気持ちよく過ごしたいものだ。
今回は、電車という公共の場で“自分ルール”を押し通す迷惑客に遭遇した2人のエピソードを紹介する。
◆「ここ、友だちの席なんで」通勤電車で見た“堂々すぎる席取り”

「吊り革をつかむのもやっとの状態でした」
そんななか、奇跡的に空いている席を発見したという。
「満員電車で空席があるなんてめったにないので、内心“ガッツポーズ”を決めつつ席に向かいました」
ところが、座ろうとしたその瞬間……。隣に座っていた制服姿の女子高生が、膝の上に置いていた大きなリュックをスッとその席に滑り込ませたのだ。
高梨さんは一瞬混乱しながらも、「すみません、ここ空いてますか?」と声をかけようとした。しかし、それよりも早く彼女が放った一言に、思考が停止した。
「ここ、友だちの席なんで。あっち行ってください」
あまりに堂々とした口調に、高梨さんは結局そのまま立ち尽くすしかなかったようだ。
◆翌日も同じ車両で…
次の駅でさらに乗客が乗ってくると、もう1人の女子高生がその“空席”に向かってやってきた。
先にいた女子高生は、「席、ちゃんと取っておいたよー!」と満面の笑み。後からきた友だちも、「マジで取ってくれるとは思わなかったわ。明日からもよろしく!」と笑いながら座っていたという。
「堂々と公共の場で“席取り”をするなんて、すごい度胸だなと思いました」
高梨さんは翌日、気になって再び同じ車両に乗ってみたという。しかし、その日は彼女たちの“席取り”は失敗していたそうだ。女子高生の隣には、いかにも強面のおじさんが座っていたからだ。
その後も、何度か彼女たちを見かけたのだが、日によって席を確保したりできなかったりする様子もあったという。
「今でも通勤中にあの一件を思い出すと、公共の場であんな“マイルール”が通るのかって、ムカつくんですよね」

