3.看護師の採用試験・面接対策

—採用試験はどんな内容でしたか?
病院にもよりますが、わたしが受けた病院では履歴書・成績証明書の提出後に試験日程が決まり、1日でクレペリン検査・作文・面接・面談を一気に受けました。
ちなみに大学附属病院の場合は、SPI受験もあるみたいでした。看護師の採用試験でSPIがあるのは珍しいほうだと思います。
—「クレペリン検査」とは何ですか?
ひたすら足し算をするテストで、正確性とスピードを見るらしいです。
対策としては、クレペリン検査用のテキストを買って、自分で時間を計りながら演習しました。
—作文は何について、何文字くらい書いたんですか?
「看護とわたし」みたいなテーマでした。わたしは看護師を志したきっかけについて書いた気がします。
文字数は……原稿用紙1〜2枚だったと思います。
結構短い時間で、ぎりぎり書き終わりました。30分もないくらいだったかな。
—作文の対策は何かしました?
わたしはとくに準備してませんでした。
実はあとから聞いたら、インターンに参加した子は看護師さんから出題テーマを事前に教えてもらっていて、書く内容を考えていたみたいなんです。
わたしはインターンには不参加で出題テーマを知らなかったので、面接で用意していた内容をその場でまとめる形になっちゃいました。そこはちょっと悔やまれますね。
—それはちょっと不公平な感じがしますね。…続いて、面接の内容を教えてください。
面接は個人面接を1回だけ、10〜15分くらいでした。
面接官は3人で、看護次長らしき人、人事の人、あと1人はわかりません。
質問内容は、「志望動機」「本院か分院どちらを希望するか」「希望部署」あたりだったと思います。
—受け答えは順調でしたか?
王道な質問が多かったので、わりとスムーズでした。
志望動機は、履歴書に書いた「わたしの目標とする看護」と、病院の特徴である「プライマリーナーシング制度」に通じるところがあり、一人ひとりの患者さんと密に関われる点に魅力を感じました、と話したと思います。
あとは、「苦手な人のタイプはありますか?」の質問は想定外でしたね。
—どう答えました?
「無口な人や考えていることがわからない人は、第一印象が苦手になりがちですが、積極的に話しかけコミュニケーションをとることで、なるべく苦手意識をなくせるようにしています」みたいな感じで答えたと思います。
—逆質問はありましたか?
面接か面談かどちらで聞かれたか覚えてないんですけど、「聞き忘れたことや言い忘れたことありますか?」と言われました。
希望部署を伝えたあとだったので、「働くなかで他部署に興味が出たら、異動は可能ですか?」と質問したと思います。
—なるほど。面談はどんな内容でしたか?
面談は面接が終わったあとに、1対1でおこないました。担当者は分院の看護師長かな……? 上のほうの役職の方だと思います。
こちらも時間は10〜15分程度でした。
質問内容は「面接どうだった?緊張した?」「家族構成は?」「実習での思い出ある?」「アルバイトしてたの?」みたいな、ゆるい感じです。
—試験当日の持ち物は?
筆記用具、時計、ハンカチ、ティッシュ、飲み物、予備のストッキング、募集要項等の書類、面接対策ノートくらいですかね。
—面接対策ノートとはどんなものですか?
ちょっと大げさに言いました(笑)。1ヶ所しか受けていないので、志望動機などを書いたメモ程度のものです。
—試験日の前日から当日の過ごし方は?
前日は、持ち物の確認と面接対策を。聞かれそうな質問の答えを考えておきました。
当日の朝は、会場近くのカフェに寄った気がします。面接対策ノートを見返して、心のなかで喋ってシミュレーションしてました。
開始時間が近づいたら病院に行って、院内ですれ違う人みんなにお辞儀しながら試験会場に向かいました。
試験がはじまったら、あとは決められたグループごとに行動しましたね。結構慌ただしかったです。

—就活を通して、うまく動けたと思うところは?
1年に何度も採用試験がある中で、最初の5月に試験を受けられた点ですね。
希望部署への所属は、内定が早い順で優先的に決まると説明会で聞いていたので。
—では希望部署には無事配属されたんですか?
それが、行けなくて(苦笑)。第2希望の部署になりました。みんなで話がちがうじゃないかと言ってたんですけど。
—それは残念でしたね……では最後に、看護学生へアドバイスをお願いします!
病院説明会への参加や情報集めは、早めに動いたほうがいいと思います。とくに人気病院のインターンはすぐに定員に達するので。
インターンに行くと現場の看護師さんに1日中ついてまわるので、そこで採用試験の内容や病院の良い面・悪い面などのいろいろ情報が入ってきます。そういった情報も参考にしてみてください!
—本日はありがとうございました!
ジョブメドレーからのアドバイス
今回の面接対策について、ジョブメドレーのキャリアサポートに「良い点」「改善できそうな点」を聞いてみました。主なポイントは以下のとおりです。ぜひ参考にしてみてください。
【良い点】
◎面接前に想定質問をまとめ、シミュレーションしていた点
◎「苦手な人のタイプ」のようなネガティブな質問にも前向きな回答で締めている点
◎希望病院に早めにエントリーした点
【改善点】
◎作文テーマが事前にわからなくても、練習として出題の多い作文テーマで一度書いてみても良いですね。
◎意欲をアピールするためにも、逆質問の質問事項は事前に考えておくべき。また「異動のしやすさ」に魅力を感じていた様子なので問題ないですが、希望部署を伝えてすぐの異動に関する質問は、場合によってはマイナス印象を与えてしまう可能性もあるので注意が必要です。
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