3.児童指導員の面接対策

──書類が手渡しだったということは、面接は対面だったんですね。内定をもらった職場の面接は全部で何回ありましたか?
3回ありました。
社長が人事担当をしていて、3回とも社長との面接でしたね。面接時間は1時間くらいだったと記憶しています。
──面接当日までにおこなった対策を教えてください。
まずは応募先の場所を確認しました。マップを見て、自宅から公共交通機関もしくは車で行ったらどのくらいの時間がかかるのか、どんなルートなのか。
あとは質問されそうなことに対してシミュレーションをしました。
──どんな質問を想定したんですか?
保有資格について、どんな経緯で資格を取得したのかはこれまでの転職でもよく聞かれたので準備しましたね。例えば「福祉や支援について今までと違う視点から勉強しようと思って、介護福祉士や知的障害者援助専門員の資格を取った」など。
あと私は言語聴覚士の学校を卒業しているんですが……実は勉強不足で言語聴覚士の資格を取れていないんですね。そういったネガティブなところをフォローできるような言葉を準備しました。
──ちなみにどういったフォローの言葉を?
資格が取れなかったことに関して「勉強不足だった」と正直に伝えつつ、4年制の学校に通って基礎知識は十分に身につけたと。
──なるほど。実際の面接ではどんなことを聞かれましたか?
やはり転職する理由は必ず聞かれますね。
──転職理由は先ほど言っていた「家庭の時間を作るためにワークライフバランスを整える」でしょうか。
そうですね。今の職場は、面接の段階で「嘘をついてほしくない。言いにくいことも初めから包み隠さず話してほしい」と言われていたので、私自身の家庭の事情を説明しながら伝えました。
あとはどんな業務をやってきて、どういうふうに課題を解決してきたかも聞かれました。
──それに対してはどう答えたんですか?
入所施設での経験になりますが、利用者さんの居室環境を整えるといった安全面だけでなく、余暇支援で利用者さんの好きなことができるように工夫したことを話しました。
例えばプロ野球が好きな利用者さんだったら、試合を録画したブルーレイを用意して。でもそれを利用者さんだけで観るとなると、機械を壊しちゃう可能性があるので、職員同士で協力して機械の周りにバリケードを設置しながら楽しんでもらったんです。
利用者さんが過ごすうえで必要な最低限のことだけじゃなくて、利用者さんが楽しめることは何か、どうすればそれを実現できるか、について考えたプロセスを話しました。
──具体的な例を伝えたんですね。
こういった体験談に関連して、今までの経験の中から応募先の業務に活かせそうなことも伝えましたね。
私はギターが弾けるので、療育の室内活動でリトミックをやっていた経験があるんです。音楽に関する療育ができることは、応募先の放課後等デイサービスでも活きると伝えました。

──Aさんが活躍できる場面をイメージしやすいですね。面接官からの質問で返答に困るものはありましたか?
「エクセルやワード、パワーポイントなど、パソコンのスキルがどれくらいあるのか」ですかね。
──確かにパソコンスキルは言語化して伝えるのが難しそうです。
私の場合は実際に使える機能を具体的に伝えていきました。
切り取り、貼り付け、画像の挿入、保存したファイルの拡張子の変更、マクロの自動計算がどこまでできるか……といった具合で。
──なるほど。反対にAさんから質問したことはありますか?
ワークライフバランスに深く関係する“時間”について質問しました。
残業が発生する場合があるのか、求人では土日休みになっているがずっと変わらないのか、など。
──退職理由をしっかり解消できるか確認したんですね。続いて面接時の持ち物や身だしなみについても教えてください。当日の服装は覚えていますか?
スーツで行きました。選考を受けたほかの人もみんなスーツでしたね。
──服装や身だしなみで気をつけたことは?
証明写真のときと同様、髭をしっかり剃ったのと、紺や黒のスーツはゴミやフケが目立ちやすいので、肩元を中心に汚れがないかチェックしました。
──清潔感を重視したんですね。面接当日は何を持って行きましたか?
提出物の履歴書、職務経歴書、資格証のコピー。あとは筆記用具とメモ帳を持って行って、聞いたことをメモしていました。携帯電話もマナーモードにしてバッグに入れてましたね。
それとブラシや靴磨きなどの身だしなみグッズ、対面の面接を考慮して口臭予防のタブレットを持っていきました。
──コロナ禍ということで面接時もマスク着用でしたか?
ずっと着用していました。不織布マスクを着用して、予備も2枚ほど用意して。
──ずっとマスクを着けていると面接官の表情がわかりにくそうですね……!
相手がどう思っているか不安でしたね。自分からはできる限り相手と目を合わせるように心がけましたよ。
──口元が隠れている分、目線を意識したんですね。最終面接から内定の連絡まで期間はどのくらいでしたか?
最終面接がゴールデンウィーク前にあって、連休が明けてから連絡をもらいました。
最終面接の場で内定をもらうパターンも多い業界だと思うんですが、私を含め4人同時に選考が進んでいたらしく、連休明けの連絡になったようです。
──では4人の中からAさんが採用されたんですね!
そうなんです! 実は現職の事業所は、もともとジョブメドレーからスカウトメールをもらっていまして。
スカウトメールの一文には「言語聴覚士の学校を卒業した人で、療育経験がある人を募集したい」と書いてありました。ジョブメドレーでプロフィールや職歴を入力していて良かったです。
──Aさんの経験や職歴と、事業所が求める人物像がマッチしていたんですね。
後日、4人の中からなぜ私を採用したのか社長が教えてくれたんですが──「会社が大切にしている“個別療育”に一番向いていると思ったから採用した」とも言っていましたね。
私自身が“個別療育”を選んで転職活動をしていたので合っていたんだと思います。
──採用された理由を直接聞けるのは嬉しいですね。今回の面接を振り返って「もう少しこうしたかった」と思うことはありますか?
給与の希望額をもう少し高めに言っても良かったかなと思います(笑)。
採用が決まったあとで、より好条件の求人を目にしてしまったり、元同僚から良い条件で誘いの声がかかったりして。こればかりはタラレバの話になってしまうんですけどね!
──コロナ禍で4回目の転職を経験したAさんから、転職を考えている方へメッセージをお願いします。
転職をするときって少なからず「ここにいたくないな」って思いを抱いていると思うんですが、その思いを覚えておくのが大事かなと。
実際の面接では「ここにいたくないな」と思った状況を、自分自身でどう乗り越えたか、あるいは転職を通してどう乗り越えようとしているかをしっかり伝えられると、いい結果が残せるのかなって思います。
長く働くと苦労することもあると思いますが、苦しいなかで自分が起こしたアクション──実際に目に見える結果に現れてなくてもいいので、行動したことをしっかり言えることが大事ですね。
ジョブメドレーからのアドバイス
今回の面接対策について、ジョブメドレーのキャリアサポートに「良い点」「改善できそうな点」を聞いてみました。主なポイントは以下の通りです。
1.周到な準備がGOOD!
事前に交通ルートを確認する、質問のシミュレーションをするなど、しっかり準備をしたうえで本番に望んでいる姿勢が良いですね。
2.コロナ禍を踏まえた対策が好印象
マスク着用での面接を考慮して目線を意識する、といった細かい気配りができています。面接をしてもらう相手のことも考えた対応から、お人柄の良さが伺えます。
3.WEB面接の場合は“明るく大きめ”の声を意識しましょう
Aさんは対面での面接でしたが、コロナの影響を受けてWEB面接を取り入れる事業所が増えています。画面越しでも意欲が伝わるよう、WEB面接ではいつもより“明るく大きめ”の声を意識できると良いですね。
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