いつまでも輝く女性に ranune
「父の虐待で弟を亡くした」46歳男性の告白。絶縁状態だった父と再会してわかった“しがらみの正体”――大反響セレクション

「父の虐待で弟を亡くした」46歳男性の告白。絶縁状態だった父と再会してわかった“しがらみの正体”――大反響セレクション

大事件ばかりがニュースではない、身近な小さな事件の方が人生を左右することも。注目のテーマを取り上げ大反響を呼んだ2025年の仰天ニュースを特別セレクション!(初公開2025年7月19日 記事は取材時の状況)
 *  *  *

“日本一明るい虐待サバイバー”を自称する、橋本隆生さん(46歳)。「隆生」は活動名だが、「隆」は亡き弟の名前だ。弟は、父親からの虐待によって命を落とした。ほぼ絶縁状態だった父との再会を果たした橋本さんが感じたこととは――。

橋本隆生さん
橋本隆生さん

◆両親の離婚直後に、父から虐待を受けるように

 橋本さんの両親が離婚したのは、彼が4歳のとき。一度は弟とともに母親に引き取られ、別居状態となったものの、父親が家庭裁判所に訴えたことで事態は一変した。家裁からの出頭命令によって、2人の兄弟は父親に引き取られることになったのだという。虐待は、その直後にはじまった。

「私が5歳くらいのときです。父は体育大学で柔道をやっていた過去があり、体躯の大きな人でした。グーで殴るなどは当たり前で、背負投をされて呼吸ができなくなることもありました。ほかにも包丁を向けられたり……。特に父が怒るのは、食べ物を残したときです。それがわかっていたので、私も弟も逆鱗に触れないように過ごしていました」

◆いつもより長く父から暴行を受けた弟が…

 だがこの日だけは、事情が違った。出来合いの弁当が連続する日々、弟はそれを残したうえ、怒られるのを恐れてゴミに捨ててしまったのだ。それは瞬く間に父の知るところとなった。

「弟がいつもよりも長く父から暴行を受けているのを、私はただ立ち尽くすしかできずにいました。身体が硬直してしまって、『いつこっちに矛先が向くのか』と震えていました。ボロボロになった弟を父が風呂場に連れていき、『そこで反省しろ』みたいなことを言ってリビングに移動したのだと思います。しばらくして、父が私に『あいつを見てこい』というので見に行くと、浴槽にうつ伏せで浮かんでいる弟を見つけました。弟は息をしていませんでした」

 急いで父親が心臓マッサージを行い、救急車も呼ばれたが、命を繋ぎ止めることはできなかった。その出来事のあと、警察がきたが、父親のこんな言葉を耳にしたという。

「あまり詳しいことは覚えていませんが、父が警察官に『事故なんだ』みたいなことを言っていました。その後、父は相変わらず一緒に生活をしていたので、逮捕はされていないのだと思います」


配信元: 日刊SPA!

提供元

プロフィール画像

日刊SPA!

日刊SPA!は、扶桑社から発行する週刊誌「週刊SPA!」が運営するニュースサイトです。雑誌との連動はもちろん、Webオリジナルの記事を毎日配信中です。ビジネスマンが気になる情報を網羅!エンタメ・ライフ・仕事・恋愛・お金・カーライフ…。ビジネスタイム、プライベートタイムで話したくなる話題が充実!

あなたにおすすめ