高齢者がいる環境で保育ができる「幼老複合施設」
幼老複合施設(介護施設併設保育所)は、高齢者が利用するデイサービスや老人ホームなどの施設と乳幼児が毎日通う保育所が併設されている施設です。子どもたちの触れ合いを通じて、高齢者に笑顔が増え、活発になれるという効果が期待されています。一方、子どもにとっても、保育士以外にもたくさんの大人に見守られるというメリットがあります。
保育士は、通常の保育園ではなかなか交流の機会がない介護職と働くなかで、介護の知識が深まるでしょう。また、育児と介護を同時に行う「ダブルケア」が取りざたされていることから、幼老複合施設への注目は、今後さらに高まることが予測されます。
個人事業主として自宅で保育を行う「在宅保育」
保育園以外の職場では、個人事業主として在宅保育の仕事をするという選択肢もあります。自治体からの委託により、仕事や病気などで保育ができない保護者に代わって、家庭で保育を行います。対象は3才未満で、保育者1人に対し最大3人まで。「家庭的保育事業」として国から位置づけられていて、自治体によっては保育ママ、家庭福祉員、家庭的保育者などと呼ばれています。保育専門の部屋があること、就学前の児童や介護・看護が必要な家族がいないことなどの条件がありますが、在宅保育では、保護者からの保育費と自治体からの補助金を受け取ることができます。具体的な例を挙げてみると、横浜市の場合、合わせて基本分単価が1人当たり16万4570円となっています。自治体によって要件も変わるため、興味のある方は各自治体のホームページを確認してみるとよいでしょう。
