資格の取り方の違い
臨床工学技士は資格ができて31年、臨床検査技師は64年になる資格です。それぞれどのように資格を取るのでしょうか?また、ダブルライセンスについてもご紹介します。
臨床工学技士の資格の取り方
臨床工学技士になるには、高校卒業後に3年制の短期大学・専門学校または4年制の大学に進学し、厚生労働省が定めるカリキュラムの条件を満たすことで国家試験の受験資格を得ることができます。
その他に、1年制の専攻科を設けている学校もあります。入学には厚生労働省が指定する履修科目を満たしている必要がありますが、すでに医療資格を持っている人や工学系の学校を卒業している人などであれば最短で臨床工学技士を目指すことができます。
臨床検査技師の資格の取り方
臨床検査技師になるには、高校卒業後に3年制の短期大学・専門学校または4年制の大学に進学し、厚生労働省が定めるカリキュラムの条件を満たすことで国家試験の受験資格を得ることができます。
臨床工学技士の場合は、要件を満たす場合には1年制の専攻科でカリキュラムを終えることで臨床工学技士の国家試験の受験資格を得ることができましたが、臨床検査技師の場合は、専攻科はありません。
最短で臨床検査技師を目指す場合は、3年制の学校を卒業し国家試験に合格することが資格取得の近道です。
臨床工学技士と臨床検査技師のダブルライセンス
大学によっては、臨床工学技士と臨床検査技師の両職種の資格取得(ダブルライセンス)を目指すこともできます。
1年生の頃から、両方のカリキュラムを受けることになりハードに思えますが、実際は同じ履修科目も多く、両方の知識をしっかりと身に着けて現場で働きたいと考える人にお勧めです。
しかし、入職して両方の仕事に従事することはなく、どちらか一方の資格で医療に従事することになります。
それぞれどんな人に向いている?
臨床工学技士と臨床検査技師は業務に違いがありますが、それぞれどのような人に向いているのでしょうか?また、共通して向いている人はどんな人なのでしょうか?
臨床工学技士の適性
臨床工学技士は「医療機器のスペシャリスト」とも呼ばれ、医療の進歩に伴って高度化する医療機器の操作や保守点検に欠かせない役割をしています。
機械に興味がある人や説明書を読むのが好きな人、積極的に情報取集することが好きな人に向いている仕事です。
臨床検査技師の適性
臨床検査技師は、心電図やエコーなどの検査をおこなうほかに、患者さんの検体を使って検査をします。
検体は必ずしも十分な量が採取できるわけではなく、限られた量から検査しなければならないこともあります。そんな時、細かい作業が苦にならない人には向いている仕事です。
共通する適性
両職種とも、医療従事者として責任感のある人や、他職種や患者さんと関わる際に円滑なコミュニケーションを取れる人も医療者として向いている人といえるでしょう。
チーム医療の一員として、スムーズなコミュニケーションは欠かすことができません。今は得意でなくとも、意欲的に取り組む姿勢を持っている人も共通して向いている人です。

