3.スタイリストのキャリアパス

晴れてスタイリストデビューしたあとは、技術力を磨いてトップスタイリストやディレクターなどのポジションへの昇格が考えられます。さらに技術力だけでなく後輩育成や経営に関するマネジメント能力が認められると、将来の店長や幹部候補としてのキャリアアップも臨めるでしょう。
また、ひとつの店舗内でキャリアアップを目指すだけでなく、自分で独立開業してサロンオーナーになる、フリーランスとして働くといった道もあります。
■サロンオーナー(独立開業)
独立開業には「理想の店舗・サービスを追求できる」「売上が増えた分だけ収入につながる」といった利点があります。
一方で独立開業にあたっては、物件の決定や内装工事、役所への届出、集客など、店舗運営以外の仕事もひとりでおこなう必要があり、オープンしてから経営が軌道に乗るまでには時間がかかります。
そのため、美容室で働きながら開業準備をしておく計画性やお客さんを一から集める集客力などが求められるでしょう。
タイミングは人によって異なりますが、30歳前後で独立開業を考えたり、実行に移したりする美容師が多いようです。
■フリーランス美容師(面貸し)
フリーランスの美容師の中には、個人事業主として美容室のオーナーと業務委託契約を結び、席をレンタルして仕事する人もいます。
これを「面貸し(めんがし)」や「ミラーレンタル」と呼び、美容室のオーナーはお客さんの入らない空いた時間や余っている席を貸すことで場所代や売上の一部が得られる、フリーランスの美容師は「勤務時間を自分で決められる」「店舗を持たずに働くことができる」といったメリットがあります。
■派遣美容師
派遣美容師は、特定の美容室に就職するのではなく、派遣会社に働きたい時間や曜日、経験などに応じた美容室を紹介してもらって働きます。短期契約が可能であったり、労務管理を派遣元の会社がおこなってくれたり、フリーランス美容師に比べて収入が安定するといったメリットがあります。
4.さいごに
美容師は、スタイリストデビューするまでの期間が最も大変だと言う声をよく聞きます。一方で、その数年間を乗り越えれば、自分を指名してくれるリピート客がついたり、自分の理想とするスタイルの追求や店舗づくりに関わったりすることができますし、実力に応じて高い収入を得ることも夢ではありません。実力主義の世界ではありますが、挑戦し続けた人だけが体感できる魅力があるのでしょう。
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