3.ケースワーカーの仕事内容
ケースワーカーの主な仕事は、地域住民が抱える貧困や健康、高齢などの悩みの相談に応じ、課題の把握や支援につなげることです。ケースワーカーを5年経験した地方公務員のインタビュー内容も交えて、業務内容を紹介します。
話を聞いた人

がんちゃんさん
過去に地方都市で5年間ケースワーカーを経験。福祉事務所に入職後庶務関係の部署を経験し、最初の異動でケースワーカーに。主に生活保護世帯に対する生活支援・指導を担当した。
ブログでは、現役ケースワーカーの心が折れないよう乗り切り方やアドバイスを発信している。
相談を受ける
生活保護や貸付の相談
病気や生計中心者との別離など、自分の力で生活するのが困難になったときに最低限の生活を保障します。相談者から話を聞き預貯金、不動産などの資産調査や、就労可能性を探ります。生活保護支給後も継続して自立への支援や指導をおこないます。
また、低所得者や高齢者、障害者世帯を対象にした貸付制度に関する相談にも応じています。教育や不動産など目的ごとにいくつか種類があり、いずれも無利子や低金利で利用できます。

高齢者に関する相談
福祉事務所では、特別養護老人ホームへの入所手続きや、老人福祉サービスに関する広域的な調整もおこなっています。支援を必要とする本人が相談に来られないケースもあるため、その家族からの相談に応じて家庭を訪問し、生活指導や施設への入所措置をすることもあります。
子どもに関する相談
福祉事務所には家庭児童相談室が設置されており、ほかの職員とともにケースワーカーが相談や援助に応じています。相談内容には、18歳未満の子どもを取り巻く家庭問題や子育ての悩みがあります。具体的には保護者の病気や離婚、経済的問題や、発達の心配、非行、虐待など多岐にわたります。
とくに、虐待予防においては妊産婦の段階から把握と支援に努めることが重要です。そのため、精神疾患の既往歴や援助者の不在、未婚など育児への不安が予測される人に関しては、保健所や児童相談所などと連携をとり把握と支援をおこないます。
20歳未満の子どもを扶養している人を対象とした、母子父子寡婦福祉資金の貸付にかかる審査や手続きもおこないます。

障がいに関する相談
障がいをもつ人やその家族が利用可能な手当や医療費助成などの相談に応じます。また、自治体によっては福祉事務所で障害者手帳を交付しているところもあります。
支援につなげる
相談内容や調査結果をふまえて支援計画を作成します。支援内容には援助の目標や内容、方法などを盛り込みます。計画作成後は給付金の支給を開始する以外にも、自立相談支援機関や生活支援事業など、相談者に必要な支援機関や制度につなげます。
支援が開始されたあとも計画どおりに援助が実施されているか、本人への働きかけ、状況の確認を継続的におこないます。生活保護者や路上生活者に対する支援では、宿泊所への入所や健康・金銭管理の指導、就労支援などがあります。

4.ケースワーカーの働く場所
ケースワーカーの勤務先は福祉事務所です。福祉事務所は都道府県および特別区を含む市に設置が義務付けられている行政機関で、町村は任意で設置できます。
福祉事務所の数(2023年4月1日現在)
| 都道府県 | 市(特例区を含む) | 政令・中核市 | 町村 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 205 | 742 | 257 | 46 | 1,250 |
厚生労働省|福祉事務所
福祉事務所で働く人の数は地域の人口や実情に応じて条例で定められています。
ケースワーカーの人員配置
| 都道府県 | 市(特例区を含む) | 町村 |
|---|---|---|
| 被保護世帯が390以下の場合6人 65を増すごとに1人 | 被保護世帯が240以下の場合3人 80を増すごとに1人 | 被保護世帯が160以下の場合2人 80を増すごとに1人 |

