働きながら介護職員初任者研修を受けてわかった学び7つ【実践編】

働きながら介護職員初任者研修を受けてわかった学び7つ【実践編】

学び5 介護職と医療職の役割分担に安心する

さて、ここまで驚きや注意点を中心に書きましたが、研修を受けてわかった安心感についてもお伝えしようと思います。まずは、介護職はできること・できないことの線引きがとてもはっきりしていて、役割が明確な仕事である点。

この「役割分担」には主に2つの面があります。一つは介護保険サービスの範囲を超えないこと、そしてもう一つは医療行為をしないことです(前者は介護保険制度の授業で勉強します)。

例えば爪切りでは、爪や皮膚に異常がない場合の爪切り・やすりがけは介護職員がおこなえます。しかし巻き爪や爪水虫(爪白癬)、厚くなっているなど爪や周囲に異常がある場合は医療行為となり、看護師による処置が必要です。体温測定では電子体温計でわきの下か耳で測ることは介護職員にもできますが、舌下や直腸で測ることはできません。

介護職員にできること介護職員ができない医行為
体温測定
  • 水銀体温計または電子体温計でわきの下で測る
  • 耳式電子体温計による外耳道での測定
  • (手術中の)直腸検温
  • 口腔検温
軟膏の塗布 異常のない皮膚への塗布 褥瘡や粘膜への処置
内服介助 あらかじめ医師や看護師の指導を受け、利用者自身で内服することが難しい場合の一包化された薬の内服介助
  • 利用者の容態が安定していないとき
  • 薬の誤嚥の可能性があるとき
爪切り爪や周囲の皮膚に異常がない場合の爪切り、やすりがけ
  • 巻き爪のケア
  • 糖尿病などで専門的な管理が必要なとき
歯みがき重度の病気などがない日常的な歯みがき、綿棒やガーゼを用いた口腔ケア重度の歯周病などがある場合の口腔ケア

※痰の吸引(喀痰吸引等研修)など、一定の研修を受けることで介護職員が例外的に実施できる行為もあります

このように医療行為に該当すること・しないことは厚生労働省の通知で具体的に示されているので、「身体介護でここまでやっていいのかな」とはあまり心配しなくていいんです。身体介護に限らず「気になることがあったらすぐ管理職や医療職に報告・共有すること」は複数の講師が繰り返し強調していたことでもあります。

多職種連携で支えられているのは、利用者だけではないんですね。

学び6 訪問介護は意外と始めやすいとわかる

現場を知る講師の話を聞くなかで、研修前に感じていた「初任者研修に受かれば訪問介護で働けるとはいえ、いきなり一人でこなせるのだろうか」という漠然とした不安も解消されました。

介護や老化の基礎知識を学ぶとある程度介護の難易度の想像がつくようになりますし、研修内で練習できる介助は限られていることもわかります。例えば「意思疎通や排泄に問題がなく生活援助中心なら自分にもできそう」と思える一方、重度の認知症で会話が困難だったり、マヒや障がいで全介助が必要だったりしたら……? と怖くなるものです。

しかし実際の現場では、いきなり初任者研修修了者に要介護度の高い利用者を担当させることはないそうです(そりゃそうかと思いつつ、講師や職員から話を聞くと安心します)。事業所で決まっている手順書に基づき、掃除や料理など生活援助中心のケースから入ることがほとんどだそう。パートタイムなど週1日から始める選択もしやすく、ダブルワーク希望の人や、仕事に慣れてからフルタイムの正職員に転職したい人にも適しているのではないでしょうか。

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