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「窓を開けろ!」深夜の道路で“あおり運転”してきた黒いセダンが警察に捕まるまで――大反響セレクション

「窓を開けろ!」深夜の道路で“あおり運転”してきた黒いセダンが警察に捕まるまで――大反響セレクション

大事件ばかりがニュースではない、身近な小さな事件の方が人生を左右することも。注目のテーマを取り上げ大反響を呼んだ2025年の仰天ニュースを特別セレクション!(初公開2025年8月20日 記事は取材時の状況)
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 ニュースなどで頻繁に取り上げられる「あおり運転」。被害者の精神的苦痛は深刻であり、トラウマにもなりかねない。

 自動車損害保険を扱うチューリッヒ保険の『2025年あおり運転実態調査』によれば、5年以内にあおり運転をされたことがあるドライバーは34.5%であった。また、遭遇したあおり運転は、「後方から激しく接近された」が最多の84.3%。あおり運転された際の対処方法は、「道を譲った(51.1%)」、「何もしなかった(28.8%)」が上位を占め、あおり運転に遭遇しても、冷静に対応するドライバーが目立つことがわかった。

警察
※写真はイメージです。以下同
 今回は、夜道で“あおり運転”に遭遇した2人のエピソードを紹介する。

◆深夜の裏道で黒いセダンが迫る


 幕張メッセでのライブを楽しんだ帰り道、佐藤翔平さん(仮名・30代)は、運転に不慣れな友人の助手席に座っていた。

 混雑する環状線を避け、比較的空いている裏道を走っていたそのとき、ルームミラー越しに黒いセダンが車間を詰めてくる様子が見えた。

「暗い夜道で、私たちの車とセダンしかいなかったんです。“偶然じゃない”と直感しました」

 速度を少し上げても、相手はぴたりとついてきたという。何度もヘッドライトを点滅させ、車体全体から苛立ちが伝わってきたそうだ。

「運転席の顔は見えませんでしたが、威圧感がすごくて背筋が冷たくなりました」

◆運転手が降りてきて「窓を開けろ!」


 やがて信号が赤に変わり車を止めると、セダンもすぐ後ろで急停車した。そして、次の瞬間、セダンのドアが開き男性が大股で近づいてきたという。

「開けろ! 窓を開けろ!」

 深夜の交差点に響く怒鳴り声。窓を叩かれ、友人が恐る恐る数センチだけ窓を開けた途端、男性の手が車内に伸びてきた。

「え? え?」

 初めての経験に、佐藤さんは友人と男性を交互に見るしかなかった。全身が硬直し、頭が真っ白になったのだ。

 そのとき、近くを巡回していたのか、あるいは怒鳴り声に気づいたのか、パトカーが駆けつけた。警察官が間に入り、佐藤さんたちは車を端に寄せて事情を話すことになった。

「ほかの奴もやってるだろうが! ほかの奴も取り締まれよ! いつも役に立たねぇくせによ!」

 あおり運転していたことを認めつつも、開き直るような男性の口ぶり。しかしながら、その威圧的な態度は、警察の前では滑稽に見えた。

「男性がパトカーに押し込まれるその姿を見ながら、『自分は絶対にこんな振る舞いをする人間にはならない』と思いました」

 恐怖の時間は確かにあったが、警察官に守られ、安全に帰れることが、その日は“心からありがたかった”という。


配信元: 日刊SPA!

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