◆その6「普段こういうところには来ない」

オレはチヤホヤされても嬉しくないし、この類の遊興を好まない、ということをアピールしたいのか、または「その手には乗らないからな」というけん制なのか、強がりなのかちょっとわかりませんが、もう来ちゃってるんだからスカしてないで素直に楽しみましょう。
◆その7「ストライクゾーンは広いよ!30代でも全然抱けます」
これを50、60代が言っているから笑えます。
◆その8「この後、どうする?メシでも行きますか?」
「この後、どうする?」とソワソワしているおじさんと、おじさんと絶対に目を合わせないホステスたち、という場面を何度も目にしています。
ホステスにとってアフターはサービス残業である、ということを覚えておくとよいでしょう。
残業代としてタクシー代を多めに(1万円以上)渡すのが暗黙のルールであることもお忘れなく。
◆その9「オレが金貰いたいくらいだよ」
手をたたいて笑っているホステスや、おじさんに「相談したいことがある」と瞳をウルウルさせているホステスに対し、
「オレが金貰いたいくらいだよ」
と、得意顔のおじさんはよくいます。
こんなことは本当は言いたくなかったのですがこの際なので言わせていただきます。おやじギャグがウケたのは、アドバイスを聞き入れてもらえたのは、あなたがお金を払っているからです。ああ、とうとう言ってしまった……。
◆その10「オレのことは客と思わなくていいから」
心を開いているようにふるまい、時に泣き、怒ってもみせるような女というのはただ仕事熱心なだけでもあるのだけれど、こうしてホステスが一生懸命仕事をすればするほど、おじさんが「オレのことは客と思わなくていいから」「いや、むしろ客じゃない」と錯覚し、良くない方向に脱線していくのは、こちらにとって実に不都合。
だって、おじさんが「客じゃない」シチュエーションというのは、同時に女性にギャラが発生しないシチュエーションでもありますから。
金で買った女相手にそんなことを言われましてもねえ。
◆ウブで純粋すぎるあなたたち
今回は、「銀座のクラブに通うおじさんたちの迷言集10選」について解説しました。
ウブで純粋すぎるおじさんたちが少し心配でもあります。お客様が恥をかかないよう、教育し、指導するのも本当ならホステスの仕事です。でも、あなたたち拗ねますでしょう。そのようなリスクを負ってまでおじさんを叱ってくれるような親切な女はそうそういません。
かくいう私もです。「どこかのママとかに叱られてください」と星に願いつつ、おじさんたちを野放しにしています。すみません。
かくしてヤバいおじさんは量産されています。南無。
<文/みずえちゃん>
【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989

