
高利回りで人気の金融商品が利払いを停止し訴訟騒動に
ここ数カ月、ある金融商品のトラブルがニュースになっています。不動産の小口投資をうたう金融商品で、手軽に大家さんになり、利回りは確実に年7%前後をもらえるというものです。
通例、大家さんになるためには1軒数千万円の物件を取得しなければならずローンを組んだりと大変です。空き室になれば家賃が入らないこともあり、収入ゼロということもあります。実際の大家さんは難しいところを、簡単に不動産投資できるとあって、この商品は人気を集めていました。一時期はテレビCMも行っていたようです。
年7%が確実にもらえるというのも魅力的です。株式投資は年7%程度の収益チャンスがあるものの、上がったり下がったりすることは避けられません(近年は下がる時期より上がる時期の方が多いので、ピンとこないかもしれませんが、下がり出すと20~30%あるいはそれ以上の値下がりはいつでも起こりえます)。しかし確実に高利回りを得られるならこれはいい話です。
ところが、今年の夏以降、約束されていたはずの利払いがストップしました。また、中途解約の請求も応じてもらえないとのことで、集団訴訟が持ち上がるまでに至っています。
数百万円から数千万円を投じていた個人にとっては、利払いはもちろんですが元本が戻ってくるかも不透明で、食事も喉を通らないような状況です。しかし、なぜこのような事態になってしまったのでしょうか。
実は「安全・確実・高利回り」というキャッチフレーズを避けるだけで、こうした危ない商品に騙されずに済むのです。
破綻トラブルを起こす金融商品のほとんどは「安全・確実・高利回り」をうたう

利払い停止のトラブルを起こし、また元本の返済が滞る騒ぎとなる金融商品(トラブル発覚後には破綻し、元本はほとんど戻らないことが多い)には、ある特徴があります。それは、
「安全・確実・高利回り」
を強調する、というものです。まず「安全・確実」つまり元本割れが起きないことを強く強調します。
それと同時に、「高利回り」をアピールします。この3点セットが定番で、これでたくさんの個人から資金を集めます。
しかし、これはうまく運営できないことがほとんどです。破綻後に明らかになった経営実態をみると、高利回りを保証するために、新規顧客の資金や既に投資資金として集めていた資金を取り崩していることが多く、実態の伴わない見せかけの運用利回りを実現していたとされています。いわゆるポンジ・スキームと呼ばれているものです。
今回のトラブルについてはまだわからないところがありますが、過去の事例のほとんどは運用の実態がないので、いつかはお金が足りずに破綻することになる、典型的な金融詐欺の手口です。
私たちは、「安全・確実・高利回り」と聞いた場合は、それが魅力的なセールストークだったとしても、基本的には疑ってかかる位がいいのです。
