◆ラン島でのカフェ経営と挫折

「しかし、オープン直後、思わぬ壁にぶつかりました。未開発エリアの店舗だったため、住所がなくて会社登記ができず、ワークパーミット(就労許可証)が下りなかったんです。僕自身は店に立つことができず、営業はできても事実上の“オーナー不在”の状態が続きました」
さらに、日本人経営ということから近隣の飲食店オーナーたちからの“嫌がらせ”もあったという。
「ラン島はパタヤと違い、部外者を受け入れる風潮があまりありませんでした。タイ人経営の店から警戒され、住所の手続きも遅々として進まず……。『それならパタヤでやろうかな』と考えるようになりました」
こうした厳しい現実の中で撤退を決断。わずか半年でカフェを閉店させることとなった。
◆現地採用スタッフから駐在員へ

「パタヤに住み続けるために、学生ビザを取得するという選択肢もありました。しかし、リモートワークで続けていた会社が“出社”を義務づけたために退職を決意。タイで現地採用として働く道を選んだところ、いま働いている会社の社長と出会いました。面接でこれまでの経緯を話すと、『お前、面白いな』と気に入ってもらえて入社が決まりました」
入社時の給料は8万バーツ(当時のレートで約32万円)と、現地採用の日本人としては高額な方だ。これまでのIT企業での経歴が評価された結果だった。
さらに、今年からは現地採用スタッフから駐在員(本社採用)になった。これにより、日本支社とタイ支社両方から給料を受け取ることができるうえ、ボーナスやその他の手当も支給されるなど、待遇面でもまったく異なってくるのだ。

