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救急車で病院→あわや〈13万円〉の支払いに…「アメリカの医療費」が日本とはケタ違いに高いワケ

救急車で病院→あわや〈13万円〉の支払いに…「アメリカの医療費」が日本とはケタ違いに高いワケ

過去に大手医療保険会社のCEOが射殺される事件が起きるほど、米国の医療費は高額。現地の人々の強い不満や怒りの対象になっています。本稿は、ニューヨーク在住23年目のファッション/テクニカルデザイナー・あっち氏の著書『ニューヨークとファッションの世界で学んだ 「ありのままを好きになる」自信の磨き方』(KADOKAWA)より一部抜粋・再編集して、米国の医療や保険制度の実態についてご紹介します。

救急車で病院→「13万円」請求に唖然…とにかく高額な米国の医療費

2024年12月、米国の医療保険大手ユナイテッド・ヘルスケアのCEOが射殺される衝撃的な事件が起きました。

逮捕された犯人は、この会社の保険加入者ではありませんでしたが、残された手記には医療保険会社に対する強い不満が綴られていました。SNSでは彼をヒーローのように称える声まで上がり、この事件は米国の医療や保険制度への人々の怒りの深さを浮き彫りにしました。 

米国の医療費はとにかく高額です。私自身は、これまで大きな病気やケガをしたことはないのですが、過去には自転車通勤中、スケートボーダーに衝突されたことがあります。私も相手も無事でしたが、それを見た周囲の人が心配をしたのでしょう。現場には、救急車がやってきて、病院に連れて行かれました。

その際、病院で提示された請求額はなんと890ドル(約13万円)。ひとまずその場では全額支払いましたが、そもそも自分が呼んだわけではない救急車に10万円以上を払うのは納得がいきません。そこで後日、保険会社に申請を提出したところ、無事に返金されましたが、もし保険に加入していなければ10万円以上の自腹が確定していました。

医療費の高さは、歯の治療や妊活の場面でも痛感しました。以前受けたインプラントの治療は保険適用外で、1本で約100万円。片道1時間かけてスタテンアイランド(ニューヨークのもっとも南にある島)のもっとも安い歯科医を探したのに、この値段です。

また妊活のホルモン検査では、たった一項目で560ドル(約8万4000円)を請求され、「さすがに高すぎる!」と異議申し立てをし、なんとか支払いを回避しました。妊活用サプリも月に10万円以上かかることがありましたし、鍼治療も保険適用外だと1回375ドル(約5万6000円)することも。

耳が聞こえづらくなった友人は、補聴器代で8000ドル(約120万円)を請求されたようです。幸い保険でカバーできましたが、これも保険が利かなければかなり厳しい金額です。

日本人旅行者は「海外旅行保険」に加入して渡米を

日本とは違い、米国には国民皆保険制度がありません。保険に入るかどうかは個人の自由ですが、その分、保険に入っていないと病院でとんでもない請求が来るのも珍しくありません。また、民間の医療保険に入っていれば「問題ない」とも言い切れません。

米国の医療保険制度はとにかく複雑で、「Deductible(ディダクティブル)」と呼ばれる、保険が適用されるまでに自己負担しなければならない金額が存在するからです。プランによって異なりますが、これが2000ドルから8000ドル(約100万円以上)にも上ることがあります。さらにこの自己負担額に達しないと、そもそも保険が適用されないというケースも存在します。

会社に所属しないフリーランスの場合、自分で保険に加入することになりますが、逆に低所得者の場合は月々の保険料の支払いが安くなったり、免除されたりするケースもあります。一つの決まったルールがあるというよりは、交渉次第で変更される可能性があるので、諦めたり遠慮したりせず交渉することをおすすめします。

“Health is wealth.”(健康が一番の財産)──これまでさまざまな投資や副業をしてきましたが、健康に勝るものはないのだとつくづく感じます。

そのため、健康管理には、日本にいたとき以上に気を配っています。私の場合、通勤時には混雑している地下鉄には乗らず、自転車で通勤しているのも、大切な健康管理法のひとつです。

また、普段からビタミンCをたっぷり摂り、定期的にヨガや筋トレを続けています。「風邪気味だな」と思ったら無理せず、早めの養生を心がけています。1本100万円の虫歯治療にはこりごりなので、歯磨きやフロスも欠かさず行っています。

日本からの旅行者や短期滞在者も油断は禁物です。米国旅行中に急病で救急にかかると、場合によっては数百万円単位の請求が来ることも。海外旅行や留学をお考えの方は、海外旅行保険に入ってから渡米することを強くおすすめします。もしも高額な請求書がきた場合は、交渉することで値段が大幅に下がることもあるので、ぜひ交渉をしてみてください。

あっち

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