いつまでも輝く女性に ranune
親の金のことを探るな!…冷えきった実家に“強烈な違和感”も、82歳母の激怒に意気消沈。「年金は20万円ある」の裏に隠された「切ない真実」【CFPの助言】

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子どもに迷惑をかけたくない…老いを認めたくない親の気持ち

なぜ太田さんの母親は、正確な年金額や暮らしの状況を伝えなかったのでしょうか。

高齢の親がお金の話を避け、実態よりもよく見せようとする背景には、「頼る=迷惑」という考えがあるのでしょう。子どもにも家庭があり、教育費などの負担が大きいことを知っているからこそ、子どもに負担や迷惑をかけたくない、という配慮と遠慮の気持ちがあります。

また、具体的な数字を見せることで、自分の無力さや限界を突き付けられるように感じるのではないでしょうか。

「まだ自分でやれる」「助けが必要と思われたくない」という老いを認めたくない、抵抗の気持ちもあるでしょう。

そこに最初から「お金いくらあるの?」「年金はいくらもらってる?」と直球の質問をしてしまうと、親が身構えるのは無理もありません。

まずは体調や生活の様子など、日常の話題から入ることが大切です。たとえば光熱費や通信費など、生活の基盤となる支出を一緒に確認することで、自然と暮らしのサイズが見えてくるでしょう。 また、溜まっている書類の整理や、手続きのサポートのついでに話をするのも有効です。

その際は、「財産を管理したい」ではなく、「困らないように手伝いたい」というスタンスで声を掛けると、親も受け入れやすいでしょう。

さらに、「これからどんな暮らしをしたいか」「旅行や出かけたいところはあるか」「もしもの時、どんな医療や介護を受けたいか」などを聞いてみることで、親の価値観や思いを共有することができます。そして、その希望を叶える手段としてお金について話をすることで、親子で歩み寄って話ができるのではないでしょうか。

親子の想い…絡み合っていた紐がほどけた日

その後、太田さんは再び実家を訪れ、こう切り出しました。

「母さん、去年はごめん。怒らせるつもりじゃなかったんだ。ただ、母さんが倒れたりしたらどうしよう、っていう心配の気持ちからだったんだ」

母はしばらく黙ったあと、静かに話し始めました。

「大丈夫だなんて言ったけど、本当は知られたくなかったの。お前たちにはお前たちの生活があるから、心配をかけたくなくて」

母が持ってきた通帳には、偶数月の15日に「19万8,000円」の振込履歴がありました。やはり2ヵ月分の年金額でした。 毎月の引き落とし後の残高は、常に数千円単位。定期預金を取り崩しながら、ギリギリの生活を続けていたのです。

「迷惑だなんて思わないよ。これからはできる範囲で一緒に考えていくから」

太田さんがそう伝えると、母の目から涙がこぼれました。

その日、二人は通帳や家計簿を見ながら、削減できる支出と、食費や光熱費など削り過ぎてはいけない支出を整理して、公的な支援制度などについても話し合いました。

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