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すき家が「ネズミ混入騒動」から9か月で“V字回復”を果たしたワケ。今でも「毎日午前3時から4時までの1時間は清掃業務」に

すき家が「ネズミ混入騒動」から9か月で“V字回復”を果たしたワケ。今でも「毎日午前3時から4時までの1時間は清掃業務」に

◆迅速な対応が功を奏し、騒動前の水準に

 すき家のネズミ混入では、運営元は1月に問題の発生を把握していたにもかかわらず公表まで約2カ月かかったことに批判的な意見も寄せられたが、公表後の対応は迅速だった。

 国内のほぼ全店舗を清掃のために4日間にわたり一時休業とし、害虫などの侵入経路の根絶が難しいと判断した店舗の改装、害虫などの誘引を防止するために廃棄物を保管する各店舗のゴミ庫の冷蔵化、定期的な害虫の発生状況の確認検査、駆除専門事業者による駆除施工などを実施。さらには、ウリだった24時間営業を廃止して毎日午前3時から4時までの1時間を清掃業務にあてる運用への変更も行った。

 混入公表直後の4月こそ既存店客数は前年同月比16ポイント減の84.0%となったものの、こうした一連の対策が功を奏したのか、その後は客数は徐々に回復し、9月は同99%と前年並みに。11月は同104.8%と前年同月を上回るまでに回復し、4~9月の既存店売上高は前年同期比1%増と横ばいをキープ。6カ月トータルでみると、すでに騒動前の水準に戻ったといえる。

 ちなみに4~11月の牛丼チェーン各社の業績をみてみると、すき家の既存店売上高は4月を除く全月で前年同月比プラス、吉野家は10月を除く全月でプラス。単純比較はできないが松屋フーズホールディングスの松屋、松のや、マイカリー食堂の合計での既存店売上高は全月が前年同月比プラスとなっている。

◆様子見していた常連客が戻ってきた?

「すき家は一部店舗の改装など衛生管理強化の取り組みを進める一方で、比較的高単価の期間限定商品を切れ目なく発売するなど攻めの取り組みについても手を緩めなかった。“すき家派”“吉野家派”といったかたちで、頻繁に使用するチェーンが固定化している人も一定割合おり、一時的に様子見していたすき家の常連客が戻ってきたという面もあるのでは」

 すき家は問題公表翌月の4月には、「うな丼」(980円/並盛/税込)、うな丼と牛丼をあわせた「うな牛」(1190円)、ナポリタンと牛丼をあわせた「ナポリタン牛丼」(690円)を発売し、5月には「スパイシーキーマカレー丼」(690円)と「めかぶオクラ牛丼」(同)、6月には「ぷりぷりエビのビスクソースカレー」(850円)、7月には「ニンニクの芽牛丼」(690円)、9月には「月見すきやき牛丼」(750円)を発売し、その後も断続的に期間限定メニューを投入。話題性で集客を図るとともに、レギュラーメニューと比較して高価格の設定をすることで、売上の底上げにつながった。

 また、使用する米について吉野家と松屋は国産と外国産のブレンド米なのに対し、すき家は100%国産米となっている点や、牛丼(松屋は「牛めし」)の並盛の価格が大手牛丼チェーン3社のなかでもっとも安い点なども、実質賃金の上昇で家計が苦しくなるなかで、消費者から選ばれる要因になっているのかもしれない。

「ゼンショーHDはすき家以外にも『はま寿司』『なか卯』『ココス』などさまざまなジャンルのチェーンを国内外で1万5000店以上展開しており、グループ全体としての圧倒的な調達力や原料加工プロセスにおけるスケールメリットなどが、価格競争力に反映されている」


配信元: 日刊SPA!

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