◆新築・中古スキルを民泊旅館投資に活かす

【新築スキル】
土地から新築するスキルがあれば、地方の安価な土地で理想の空間を創造でき、大きな利益を生み出せる。河口湖で進めている案件では、投資額約3500万円に対し、月商見込み約200万円、返済比率11%という高い収益性を示した。
【中古スキル】
リフォームや修繕のスキルがあれば、コストを大幅に削減できる。業者から提示された860万円の見積もりを、自身の知識で300万円以上削減できた事例を紹介した。
◆空間の「体験価値」を高め、世界と競争する
日本の宿泊施設は、OTA(宿泊予約サイト)上で世界中の施設と競争している。そこで生稲氏は「滞在魅力価値」の重要性を提唱、その業界指標を作り出すために民泊旅館フェスでは民泊旅館アワード「ステイシュラン」を開催し、1つ星〜3つ星で優れた施設を表彰した。生稲氏は自身の事例では普通の部屋を「歌舞伎」や「禅」をテーマにした特別な空間に変えることで、予約を増やし、海外からの宿泊客に喜ばれた成功例を挙げた。「一人でやり切るのは難しい」と述べ、仲間や専門家との連携の必要性を訴えた。何十億、何百億と持つ“強者”との競争を勝ち抜くために、「私は自分を弱者と認識しています。だからこそ、弱者が強者に勝つための戦略を考えていく必要があります」と締めくくった。
イベントでは、生稲氏以外にも様々なタイプの民泊投資家、そしてOTA(Online Travel Agent)の担当者が登壇し、民泊投資の実績とメリット、独自の投資術を解説していた。
新旧、様々なプレイヤーが600人超集った当日のイベント。違法民泊や騒ぐゲストと地元住民の軋轢など、ネガティブなニュースも散見される民泊旅館投資。副収入を得て自由な人生を謳歌したい人にとって、連帯できる仲間を見つけることの意義は大きいだろう。
<取材・文/日刊SPA!取材班>

