子どもの頃のハリー・ポッターと、大人になってからのハリー・ポッターは「まったく別の作品」
数あるフランチャイズ映画の中でも特に「ハリー・ポッター」のファンだという、伊織もえさん。伊織さんにとってハリー・ポッターとの出会いは、小学生の頃。学校の図書室に置かれていた原作シリーズを手に取ったことや、さらに映画版がテレビで放送されていた時期が重なり、自然と作品の世界へ入り込んでいった。
「でも本当にハマったのは、大人になってからかもしれません。子どもの頃は“魔法があって楽しい世界”という認識だけだったんですよね。でも大人になって見返すと、登場人物の選択や感情に“あ、そういう意味だったんだ”って気づくことが増えて。原作者のJ.K.ローリングさん自身の人生経験や価値観も透けて見えるようになって、物語の深さをもっともっと理解できるようになった気がします」
子どもの頃は何の違和感もなく“主人公”だと思っていたハリーの細かい性格や癖に、大人目線ではっとさせられたり、物語の背景にある社会性に気づいたり——。同じ作品でも、心の成長によってまったく違う景色が見えてくる。伊織さんはその“二度目の出会い”を楽しんでいるという。
作品の“世界が続いている感覚”が何度でも私たちを呼び戻す

映画が完結しても、ファンが何度も作品世界へ戻りたくなる理由。それは単に物語のあらすじを追うということではない。むしろ、もっと根源的な“世界とのつながり”を感じられるからだと伊織さんは語る。
「(ワーナー ブラザース)スタジオツアー東京が2023年にできたことで、作品の世界に物理的に帰ってこられるようになった気がするんです。出口に『いつでも魔法の世界に帰ってこられる』というローリングさんの言葉が書いてあって。それを見るたびに、ほんとにそうだなって思います」
ハリー・ポッターシリーズを展開する「ウィザーディング・ワールド」は、伊織さんをはじめとして多くのファンが「世界が“今も続いている”」と感じられる要素が数多く存在する。
・スタジオツアーを歩けば、撮影裏話を少人数で説明してくれるインタラクターがいる
・作中に登場した教科書やローブなどのグッズが現実に販売され続けている
・東京にはハリー・ポッター専門店「マホウドコロ」がある
・配信サービスが発達した今は、いつでもどこでもシリーズが見返せる
「こういうつながりがあるから、映画が終わって何年経っても“また帰りたい”ってなるんですよね。BGMとして音楽を流しているだけでも落ち着くし、作品世界に浸っていられる。世界観そのものが好きなんです」
