◆住んでいる場所さえもハンデに…
そして、それ以上に苦しかったのは、夜行バス代として働いた分も扶養の壁に含まれてしまう点だ。就職を機に上京する私にとって、本来ならば引っ越し費用や数カ月分の生活費を稼いでおきたいところ。しかし、収入の上限を気にする必要があるため、アルバイトをある程度、制限しなければならない。時間はあるのに働けないのは、非常にもどかしい。
地元は大好きである。ただ、就活中に限っては、「住んでいる場所さえもハンデになるのか」と少し悔しい気持ちになった出来事だ。
◆まだまだ存在する地方在住ならではの苦労
地方に住む学生にとって、金銭面のハードルだけでなく、講義と選考の時間が重複した場合、どちらを優先すべきかという問題にも直面する。東京に住み、東京の企業を受ける学生は、講義の前後に選考の予定を組み込むなど、比較的柔軟に動くことができるだろう。一方、地方から選考に臨む学生にとって、それはなかなか難しいところがある。
就活の早期化・長期化により、大学3年生の6月から本格的にインターンシップが始まったことで、講義と選考が重なるケースが増加したと考えられる。私も面接やグループディスカッションのため、やむを得ず講義を休んだ経験がある。
実際、2026年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生を対象にしたマイナビの調査によると、73.2%もの学生が1月の状況として、就職活動の準備と学業・定期試験の両立で苦労していると答えている。
「就活を優先して学業を疎かにするのはよろしくない」と講義で言われた時は、「こちらも人生が懸かっているのに!」と反発したい気持ちが生まれた。同様の思いを抱いてた就活生は少なくないだろう。
単位は必要。一方で、貴重な選考の機会を逃したくない思いもある。その板挟みの中で、私は講義を詰め込む日と丸1日休みにできる日を作るなど、なんとか学業と就活を両立しようと工夫した。それでもなお、講義と選考が被ってしまうこともあった。

