◆娘から「庭に知らない人たちがいる」という電話が…

「それからしばらくしたある日、娘から携帯に電話が掛かってきたんです。出てみると『庭に知らない人たちがいる』とのことでした。その日は平日でしたが、娘は学校が創立記念日で休みだったんです。騒がしいので窓から庭を見てみたら、BBQをしている人たちがいたというんです」
庭で騒ぐ人々の中心にいたのは、隣家の夫婦だった。
「平日で誰もいないだろうと思ったのか、隣人は親族を集めて勝手にうちの庭でBBQをやっていたんです。しかも、そのうちのひとりの中年が家の中に娘がいることに気付いたそうですが、帰るどころか、酔っ払った状態で窓のところまでやってきて『開けて出てこい』とジェスチャーしたそうでした。娘が怖がって開けずにいると、ビール瓶を片手に威嚇してきたというんです」
あまりにもひどい所業に平井さんは警察に通報した。
「上司にわけを話して、早退してすぐに帰宅したところ、隣人は警察官と口論をしていました。自分が来たことに気づくと『庭を借りただけなのに警察なんて呼ぶんじゃねえ!』と喚き散らし、埒が明かない状態でした。散々ごねていましたが、最終的には隣人は、あえなく警察署に連行されていきました」
もともと近所で嫌われ者だったという隣家は、この騒ぎによってさらに近隣から白い目で見られる存在になった。平井さんは会釈さえ交わさない仲になったが、無断で水道や庭を使われることはなくなり、今のところ平和に暮らせているという。
<TEXT/和泉太郎>
【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め

