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女性だから…の「思い込み」を脱ぎ捨てて。坂東眞理子さん「人生後半、新しい一歩を踏み出すには

女性だから…の「思い込み」を脱ぎ捨てて。坂東眞理子さん「人生後半、新しい一歩を踏み出すには

無意識に「思い込み」にとらわれていると気付いて

無意識に「思い込み」にとらわれていると気付いて

こうした無意識の思い込みは、程度の差こそあれ誰にでもあって、「知らないうちに自分のやる気や可能性を抑えてしまう」と坂東さんは指摘します。

「『もう年だから』というのも思い込みの一つです。年を取ると、体が弱ってくる人や、いろんなことができなくなる人がいる一方で、同じ年齢でも、まだまだ元気な人、頭が柔らかい人がたくさんいます。

それなのに『いい年をしてしゃしゃり出てはいけない』とか『今さらこんなことを言っても若い人に嫌がられるから』と、なんとなく遠慮してしまう。自分で自分を抑えつけてしまうのは、思い込みの一番悪い作用だと思います」

坂東さんによれば、思い込みによって起こるさらなる弊害が、「自分の許容できる世界が狭くなってしまい、そこから外れる人が気に入らなくなってしまう」こと。

例えば自分が思い込んでいる基準から外れている人に、わがままだと腹を立てたり、わかり合えないと落ち込んだり……。そこから解き放たれるには、さまざまな人に触れ、経験を重ね、「いろいろな人がいるんだ」「別の考え方もあるんだ」と気付くことが大切だと言います。

人に腹を立てたり妬んだりしそうになったら…

人に腹を立てたり妬んだりしそうになったら…

「『私は私、人は人』と思うことができれば、人に対して腹を立てたり、妬んだりしなくて済みます。

けれど、悟りすました偉いお坊さんでも嫉妬心から解放されるのは難しいというくらい、『私は私、人は人』を実践するのは大変なことなんですね。私も含め多くの人は聖人君子じゃありませんから、目の前にうまくいっている人がいたら、『どうしてあの人はうまくいくのに、自分はダメなんだろう』と、つい思ってしまう。

そんなとき私は『徳あるは讃(ほ)むべし、徳なきは憐れむべし』とつぶやくようにしています。これは禅僧・道元さんの言葉です。

『徳なきは憐れむべし』は、嫌なことを言ったりする人に腹を立てるのではなく、まだ人間ができていないな、かわいそうだなと思うこと。こちらは割と誰でもできると思います。

難しいのは『徳あるは讃むべし』。幸福な人や成功している人を妬むのではなく、素晴らしいなと受け止めて、褒めることです。私はうらやましいな、悔しいなとつい思ってしまいそうなとき、“いけない、いけない”とこの言葉を唱えて、自分の気持ちが悪い方にいくのに歯止めをかけています」

配信元: HALMEK up

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