いつまでも輝く女性に ranune
「生活資金6か月を残してあとは全部投資」Xで“総資産を毎日公開”する女性投資家の「見える化」で消えた将来不安

「生活資金6か月を残してあとは全部投資」Xで“総資産を毎日公開”する女性投資家の「見える化」で消えた将来不安

スタバをこよなく愛する女性個人投資家の酢束さん。Xのフォロワー数は6万人超で、日々の総資産と手料理投稿が人気。
 SNSに日々の手料理と、自身の資産額を1円単位で投稿する女性個人投資家の「酢束(すたば)」さん。Xのフォロワー数は6万人を超え、多くの同世代から共感を集めている(Xのアカウントは@moneyistime100)。スタバをこよなく愛し、「スタバ」を変換して出てきた「酢束」をハンドルネームとしている。

 ごく普通の会社員として働きながら、なぜ彼女は自らの資産を公開し、発信を続けるのか。銀行員を辞め、貯金40万円という状況から始まった資産形成の道のり、独自の投資ルール、そして「ストレスを溜めない」という彼女ならではの哲学。漠然とした将来への不安を「見える化」することで解消し、心の余裕を手に入れようとする個人投資家の酢束(すたば)さんに話を聞いた。

◆◆結婚式費用が準備できなくて資産形成を考えた

――まず、酢束さんの簡単なプロフィールと、投資を始めた時期について教えていただけますか?

酢束さん:普段はごく普通の会社員をしている30歳です。投資を始めたのは2021年で、それまで銀行員として働いていて、窓口で積立NISAの口座開設をご案内していました。

 でも、当時は資産運用にまったく興味がなくて、実は自分ではNISAをやっていなかったんです。でも、「それではお客さまへの説得力がないな」と思って、月1万円から積み立ててみたのが最初です。

――それから本格的に資産形成を考えるきっかけになったのは?

酢束さん:真剣に考え始めたのは、銀行を辞めてからですね。2021年に銀行員を辞めて次の職場も決まっていたものの、将来への不安が大きくなって……。

 それまで好き放題使っていたので全然貯金がなくて、本当に40万円くらいしか貯金がなかったんです。

 当時お付き合いしていた方との結婚を考えたときに、結婚式費用の200万円が用意できなくて……。「これは真剣に考えないといけないな」と思って、本格的に資産形成を始めました。

◆◆「同世代の人ってどれくらいお金を持っているんだろう?」

ほぼ毎日、1円単位で総資産を公開している
――酢束さんはXで毎日資産額を1円単位で投稿しているのが特徴的ですよね。Xの発信を始めたのはいつ頃からですか?

酢束さん:銀行を辞めた後、2021年10月からXの投稿を始めました。自分の将来の貯金について改めて考えた時期です。

 当時、お金のことを誰にも相談できなかったんです。総資産が33万円くらいまで減ってしまったときもあって、「同い年の人たちってどれぐらい持ってるんだろう?」とか、そういう話ができる人がいなくて。

 誰にも相談できないから、「もう聞いてほしい!」という思いで発信してみたのがきっかけです。

――始めた当初の反響はいかがでしたか?

酢束さん:最初は全然「いいね」も付かず、ゼロでした。でも、日記というか、レコーディングダイエットみたいな感覚で、総資産を1円単位で計算して載せていました。

 しばらくした頃に「#株クラと繋がりたい」というハッシュタグがすごく流行った時期があって、そこで自己紹介をしたら一気に広まったんです。女性の投資家はあまりいなかったし、顔出しもしていたので珍しいと思っていただけたのか、一気に5000人くらいフォロワーが増えました。

 急に注目されて、最初は身バレするかもと、正直少し怖くなりましたが……。私にとっては、貯金がないときに「現実から目をそらしてはいけない」という思いで、一番長く続けられていることかもしれません。

 このスタイルを真似してくださる方も出てきたのですが、私以上に続いている方は見たことがないです。やっぱり、反応がないと続けるのは厳しいですよね。


配信元: 日刊SPA!

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