◆◆生活防衛資金6か月分を残して、その他は全部投資に

酢束さん:最初に始めた積立NISAの先進国株式インデックスファンドを今もずっと続けています。
――毎月一定額を積み立てているのですか?
酢束さん:それが少し違っていて、あるルールを設けています。まず、生活防衛資金として6か月分、私の場合だと120万円は必ず銀行口座に残しておきます。それを超えた分をすべて投資に回す、という形です。
副業もしているので収入に変動はあって、余裕がある月は10万円を入れることもありますが、大きな出費があった月は積立額が1万円くらいになることもあります。
――相場を見て投資額を変える、というわけではないのですね。
酢束さん:それは考えていないです。とにかく生活防衛資金として貯金120万円をキープすることを最優先にしています。以前、「節約家オタクふゆこ」さんに相談した際にこのやり方を教えていただいて、実践しています。
――現在の運用成績はいかがですか。
酢束さん:元本が140万円くらいで、今の評価額が188万円なので、+47万円くらいです。だいたい25%のプラスですね。投資をしていなかったら、今の総資産が300万円を超えることはなかったと思います。
◆◆心が貧しくなるような節約はしない

酢束さん:SNSの発信を始めた頃は、手作りのお弁当を載せていました。ケチャップが買えないくらい切り詰めていたので、オムライスの中身がケチャップご飯じゃなくて白米だったり……。
「こんなに質素な生活なんだよ!」ということを知ってもらいたくて、ありのままの手料理を投稿していました。辛すぎて、一人だけでは背負いきれなかったんだと思います。
――今はお金に対する考え方に変化はありますか。
酢束さん:今は、住む部屋と食事にはお金をかけようと決めています。心が貧しくなるような節約はしない、と。
私にとって「資産形成は心」なんです。自分の好きなことや欲しいものまで我慢してしまうと、資産形成が目的になってしまってストレスが溜まりますから。
――お金の使い方も変わりましたか?
酢束さん:無駄遣いをしなくなりましたね。衝動買いをしなくなって、一つひとつの買い物の質が上がったというか、本当に欲しいものだけを買えるようになりました。何かを買うときに、「本当に必要かな」「自分に似合うかな」としっかり見極めるようになりましたね。

