中庭がつくる、光と緑のバランス

玄関を入ると現れるのは、間口5〜6mほどの、広がりを持つ中庭。明るい外壁と大判タイルの舗装が、光をやわらかく反射し、閉じた空間でありながら、伸びやかさを感じさせます。ここに配置されたオリーブは、視線を受け止めるシンボルツリーでありながら、空間を重くしない存在。構造の直線美を、緑がやさしく和らげる中庭ならではの役割を果たしています。
メインガーデンは「空」を感じさせる設計


シンボルツリーの左手を見ると、間口2m程度の長いテラスがあり、リビング、ダイニング前の床は30cm角のベージュ色のタイルに変わっていました。リビング前にもオリーブの木がありました。
メインガーデンでは、あえて高木を増やしすぎず、空の広がりを感じられる構成に。ミモザをポイントに据えつつ、中低木や下草は自然風に配植され、土が見える部分もそのまま活かされています。庭づくりではしばしば、芝生やコケなどで土を隠すデザインがありますが、すべてを覆い尽くさないことで緑が呼吸し、庭全体に余白が生まれます。緑が多いのに、重くならずに広い空の開放感を受けやすい気持ちのよい空間でした。

参考までに、ミモザはマメ科アカシア属の植物の総称として使われています。2~4月に黄色い房状の花が咲き、シルバーがかった細かい可愛らしい葉も美しい植栽です。ミモザの花言葉は「友情、感謝、優雅」であり、お施主様の清い思いを感じました。




ミモザのあたりまで進み、振り返って戻るときもオリーブの木がアイストップになっていて退屈しない中庭でした。オリーブの木を右手に曲がると、左側はパーキング、右側は住宅になります。

パーキングには高級車が3台並んでいましたが、興味を持ったのが木板にダウンライトの光がセンスよく並んでいるところです。木板に落ちる光は温かみがあってよい感じですね。
