東京都の税収を地方に振り分ける政府・与党内の構想に対し、都側が強く反発している税収格差問題を、2026年12月28日放送の「日曜報道THE PRIME」(フジテレビ系)でとりあげた。レギュラーコメンテーターで元大阪府知事の橋下徹さんは「不公平でアンバランス」と是正案に基本的に賛成する姿勢を示した。

地方のコンビニのもうけも東京の本社に入る
ゲスト出演した自民党税調会長の小野寺五典さんがこの是正案について説明する。「決して東京と地方を対立させようと思っているわけではない。最近の商活動の仕組みが、むしろ偏在を生む仕組みになっている」と話した。小野寺さんの地元の宮城県気仙沼市の例を持ち出す。
「気仙沼にもコンビニがあるが、たとえばそこで買ったものはフランチャイズなので、最終的な一番のもうけはフランチャイズフィーという形になって東京の本社に全部入る。最近の私たちの暮らしの変容によって、最終的に東京に(お金が行くのが)必然的になっているので、これはおかしいでしょうということで、その仕組みを見直そうと提案している」
「東京都の発信にだまされてはいけない」
橋下さんは東京都が税収格差是正案への反論として示した「一般財源(人口1人当たり) 東京23.8万円 全国22.9万円」のフリップを指さしながら、
「東京都は発信がうまいなと思うんですが、これでだまされてはいけません。地方は地方交付税という形で国から補助金を受けて、なら(平均化)されているんです。ただ都市部は地方交付税が少ない。小池さん(東京都知事)は(交付税の少ない)東京に近い大都市と比較していない。大阪、神奈川、千葉などと比較すると圧倒的に東京の一般財源が多いんです」
と話す。
フリップの数字で東京近辺の都市との比較が反映されていないと説明した。「なので全国各地に配るというのはどうかなと思うが、少なくとも関東で道州制みたいな考えで、埼玉、神奈川、千葉にしっかりと東京の税を使わないと不公平、アンバランスだと思いますね」と話した。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)