寄せ植えで作る“ハレの日”の色合わせ

紫、白、淡い黄色――。今回の寄せ植えで印象的なのは、落ち着いた色の組み合わせです。紫は古くから高貴さや品格を象徴する色。白は清めや始まりを連想させ、淡い黄色は光や希望を感じさせます。
強いコントラストではなく、トーンを揃えた色合わせにすることで、「派手ではないけれど、きちんと祝っている」佇まいが生まれます。お正月の寄せ植えだからこそ、静かな華やかさが生きてきます。
花ではなく「葉」で魅せる、冬のデザイン

冬の庭は、光も色も限られがち。だからこそ、フリル状の葉、繊細な葉脈、重なりのリズムといった“葉の造形”が、デザインの主役になります。
ハボタンは、まるで彫刻のように形を変えながら、見る角度によって表情を変える植物。花に頼らずとも、美しさを成立させる力があります。
武島さんの寄せ植えからは、「咲かせること」よりも「佇まわせること」を大切にする冬ならではの庭づくりの視点が伝わってきます。
