ハボタンは、どう姿を変えていく植物なのか
ハボタンの魅力は、時間とともに形を変えていくことにあります。
冬(12〜2月)
- ロゼット状に葉を重ねる
- 色づきが最も美しい時期
- 寄せ植え・正月の主役
早春(3月)
- 株が少しずつ横に広がる
- 葉が厚みを増し、存在感が増す
- 「太ってきた」と感じやすい時期
春(4〜5月)
- とう立ちが始まる
- 黄色い花が咲く
- フォルムは縦方向へ変化
この変化を「乱れ」と見るか、「成長」と見るかで、ハボタンとの付き合い方は大きく変わります。
手入れのまとめ(ミニQ&A風・記事末向け)
Q. ハボタンは横に太ってきますか?
→ はい。春に向かって葉が充実し、横に広がります。それも自然な姿です。
Q. 太ってきたら切ったほうがいい?
→ 無理に切らなくてOK。配置や役割を変えて楽しみましょう。
Q. とう立ちは抜くべき?
→ 抜かずに背景として使うのもおすすめ。花も楽しめます。
Q. いつまで楽しめる?
→ 花が終わる初夏前まで。最後まで“表情の変化”が魅力です。
ハボタンの寄せ植えが教えてくれること

ハボタンは、咲かずとも美しく、散らずに役割を変え、最後は春の素朴な風景の一部になっていく植物です。正月のためだけに使い切るのではなく、冬から春へ、時間ごと楽しめるのがハボタンの魅力。武島由美子さんの寄せ植えは、植物を「使い捨てない」庭の楽しみ方を、教えてくれます。
寄せ植え制作:武島由美子(アンズガーデン/ガーデンデザイナー)
Instagram https://www.instagram.com/annes_garden1998/
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。2026壁掛けカレンダー『ガーデンストーリー』 植物と暮らす12カ月の楽しみ 2026 Calendar (発行/KADOKAWA)好評発売中!
