いつまでも輝く女性に ranune
「母の入院を手伝ったら“カネを出せ”と言われ…」正月に実家を避ける45歳男性の事情

「母の入院を手伝ったら“カネを出せ”と言われ…」正月に実家を避ける45歳男性の事情

家族間の確執から、年末年始に実家に帰りたくないという人も少なくない。原因はそれぞれだが、金銭問題が引き金になるケースは決して珍しくない。「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉は、相手が家族でも起こりうるのだ。

◆金遣いの荒さが原因で両親が離婚、兄弟は別々に育った

笹川誠さん
笹川誠さん(仮名・45歳)
都内で暮らす笹川誠さん(仮名・45歳)も、その渦中にいる一人だ。両親は笹川さんが中学生の頃に離婚した。笹川さんは父に、3歳下の弟・豊さん(仮名)は母に引き取られ、そこから兄弟は別々の家庭で育つことになった。

「離婚の原因は母の金遣いの荒さです。美容医療やブランド物のショッピングなど、父のカードを使って3枚とも限度額まで達したことに父が激怒しました」

もともと実家が裕福で、甘やかされて育った母。祖父母の遺産も多額だったが、それをすべて使い果たしただけでは飽き足らず、父のカードにも無断で手をつけたのだ。

「当時は反抗期だったこともあり、母のことは本当に許せなかったです。しかも母は弟を溺愛していたので、僕には厳しく、弟には甘い。弟はどんなに成績が悪くても怒られないのに、僕は少しでもミスすると叱られる。ただ、結果として、弟の成績はどんどん下がっていきましたけどね」

両親の離婚後、笹川さんは都内でも有数の私立高校に合格、そのままエスカレーター式で大学に進学した。卒業後は大手建設会社へ就職し、安定した社会人生活を送っていた。

「一方、弟は高校に進学できたものの、卒業後しばらくの間はフリーターとして過ごしていたようです。しかし、母親の知り合いのツテで地元の食品工場に就職したと聞きました」

◆40歳過ぎた弟からの突然の連絡とは…

離婚後、弟とはたまに連絡を取っていたが、母とは完全に疎遠だった。数年前に父が他界した時にも、葬儀に来たのは弟だけで、母は姿を見せなかった。「このまま母と連絡を取ることもないんだろう」そう思っていた矢先、昨年11月、弟から突然連絡が入った。

「母がポリープを取る手術をするとの連絡でした。命に関わる大きなものではなく、入院も1週間程度。ただ家族の同意が必要だと言われて、弟から『俺一人じゃ不安だから来てほしい』と頼まれました。弟は結婚していて、現在は母の家の近くで暮らしています。正直、もう40過ぎなのに何を言ってるんだ、と思いましたね」

弟がまったく頼りにならなかったため、笹川さんは仕事を休み、母の入院手続きから送迎、手術の立ち会いまで、すべてを引き受けることになった。

さらに手術が無事に終わった後も、退院までの間は母の家で待機する必要があったという。結局、正月休みだけでは足りず、有給休暇まで使った。一方、弟の豊さんが母の様子を見に来ることは一度もなかった。


配信元: 日刊SPA!

提供元

プロフィール画像

日刊SPA!

日刊SPA!は、扶桑社から発行する週刊誌「週刊SPA!」が運営するニュースサイトです。雑誌との連動はもちろん、Webオリジナルの記事を毎日配信中です。ビジネスマンが気になる情報を網羅!エンタメ・ライフ・仕事・恋愛・お金・カーライフ…。ビジネスタイム、プライベートタイムで話したくなる話題が充実!

あなたにおすすめ