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値上がりが止まらないコメ価格に、各家庭の台所事情がますます苦しめられている昨今。
家計見直しのやり玉に真っ先に挙げるのは、もっぱら外食費や嗜好品から……がセオリーですが、「コーヒーだけは必要経費」なんて方も少なくないでしょう。
しかし、コーヒー豆の世界的な値上がりも終わりが見えません。そうしたなか、われわれは今、どこでコーヒーを飲むのが賢い選択になるのでしょうか。そこで、本記事では国内カフェチェーンの上位4社の特徴を深掘りしていきたいと思います。

◆国内4強は「スタバ、ドトール、コメダ、タリーズ」
日本におけるカフェチェーン上位4社とは、スターバックスコーヒー(2000店弱)、ドトールコーヒーショップ(1100店弱)、コメダ珈琲店(約1000店)、タリーズコーヒー(800店強)のこと。この4社は47都道府県制覇を達成したことがそれぞれあり*、5位以下を大きく引き離しています。
*2025年現在ドトールのみ空白県(滋賀)を有するが、かつては出店していた。
開業年では、コメダが60年代、ドトールが80年代であるのに対し、外資系のスタバとタリーズの日本上陸は90年代のこと。スタバは後発組にもかかわらず、ダントツの店舗数を誇っています。
歴史は古いながらもローカルチェーンの時代が長かったコメダですが、この10年で店舗数はなんと倍にまで急増。カフェ業界のシェアは大きく塗り変えられることとなりました。
◆「高単価×高回転率」で好立地を抑えるスタバ
スターバックスは1996年に銀座で1号店を構えました。当時は男性の喫煙率が6割を超えていた時代。喫茶店と言えばタバコを吸う場所でしたが、スタバは禁煙方針を貫き、女性客の支持を得ました。国内1号店では当初喫煙席を設置したものの、撤回。喫煙できるのは一部店舗のテラス席に限られます。当時としてはお洒落で居心地の良い空間が評価されました。そのうえ、新宿や梅田など駅ナカや駅チカの1等地に出店することで、店舗とロゴ自体が宣伝効果を発揮し、急速に認知度を高めました。現在では約2000店舗を展開しています。賃料はかなり高いのですが、高単価のフラペチーノ類で回収。テイクアウト客を含めると回転率は非常に高いため、利益をあげることができます。対するドトールは、低価格であるため、スタバと比較すると立地にはやや劣ります。
フラペチーノは新作が出るたびに話題となり、行列もできるため、今のところは商業的に成功していると言えます。しかし、昨今で気になるのは席の間隔の狭さや、あえて座り心地を悪くしたと思われる席の存在です。「サードプレイス」を標榜していますが、回転率を上げたいのが見え見え。全体としては依然好調なものの、日本生産性本部が実施する顧客満足度調査では、コメダやドトールを下回る年もあり、一部の消費者の間ではスタバ離れも進んでいます。

