◆安さ以上の“付加価値”を求めるからこそ…
BSEをきっかけとして、消費者は安さ以上の付加価値を求める傾向が強まりました。「焼肉きんぐ」が1号店をオープンしたのが2007年。当時の焼肉食べ放題は顧客が食材を取りに行く方式が一般的でしたが、スタッフが飲み物も含めてすべて運ぶサービス力も支持を得た理由の一つでしょう。小さな子供を連れている場合、頻繁な移動は手間がかかります。女性(母親)が肉を取りに行くことも多く、ゆっくり食事を楽しめません。「焼肉きんぐ」のサービスはファミリー層に喜ばれました。
2011年には焼肉チェーン「焼肉酒家えびす」で集団食中毒が発生。運営会社は破産し、生レバーの提供は禁止されるという大問題に発展したことは焼肉業界にとって大きな転機に。
これを境に焼肉店の衛生管理の徹底化が図られることになります。不衛生な店舗は淘汰されることとなったのです。そして今、かつてないほど食材や人件費、エネルギー価格が高騰しています。その時代に最適化した、新たな焼肉チェーンが誕生するかもしれません。
<TEXT/不破聡>
【不破聡】
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界

