◆人は何を満たされたときに面白いと感じるのか

だからこそ、感覚のままにせず、「人は何を満たされたときに面白いと感じるのか」を一度、構造として整理する必要があったとたちばな氏は語る。
「面白いの意味は、コンテンツを受け取った人がどんな欲求を満たしたいかによって、大きく変わるんです。だから私は『面白い』を“欲求の満たされ方”として捉え直し、社会学で有名なマズローの欲求5段階説を下敷きにして、7段階に分けてみました」
◆日本人は本来、感動の“深掘り”が得意
マズローの欲求5段階説は人の欲求は「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の5つに分かれ、基礎的な欲求が満たされるとより深い欲求を望むようになるという心理学論。
「本来、日本人はこういう“深掘り”が得意で、この流れは『推し活』に当てはめると、わかりやすいと思います。推しに熱狂する『快楽』。そこからSNSなどで共感する相手やコミュニケーションが生まるなど『繋がり』が生まれて、文脈の『探求』が始まる。
さらには二次創作のような『創造』をしたり『承認』を求めたりと徐々に『自立』していき、最後には推しに依存せず自立しながらも、より深く繋がる『共鳴』に至るようなイメージです。エンタメに限らず、この7段階に沿って一つ一つが点で終わらず連続して受け皿を作れたものが成功していると考えています」

