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Netflix『全裸監督』プロデューサー「シナリオは国語ではなく算数」。東大理系出身が解明した“面白さの7段階理論”

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◆強い刺激と深い感動を両立した『8番出口』

 また、たちばな氏は、近年エンタメがより刺激重視になり、ショートコンテンツ化が作品として「成功する難しさ」に拍車をかけていると注目する。

映画『8番出口』
原作はひとりのクリエイターが独力で作り上げたインディゲーム。芸術性を求めるカンヌ国際映画祭でゲーム原作の映画が上映されたのは初。評価されたのは稀有な例だといえる 写真/産経新聞社
「今求められているものは手軽な興奮ですよね。でも皆、心のどこかでは、自分を根っこから震わせるような感動も求めている。どうやったら両立できるか、これは多くのクリエイターが頭を悩ませているポイントです。最近で言うと映画『8番出口』は見事に両立させた作品と言えると思います。『8番出口』では、地下鉄の通路に閉じ込められた主人公が、果たして脱出できるのか? という誰もが楽しみやすいホラー的な入口の作品。

 マズローの欲求5段階説でも、生理的欲求や、安全欲求は誰もがベースとする欲求です。自己実現の領域になると、人によって価値観が違うので、興味あるものとそうじゃないものに別れますが、生死をかけたサバイバルは、根本的な欲求だから、みんな目が離せないんです。つまり普遍性や共感性が高い。だからハリウッド映画の多くが、主人公が死の危機を乗り越えられるかどうかを物語にします」

◆“刺激の時代”におけるコンテンツの選び方

 しかし、『8番出口』の成功は、興奮で終わらなかった点にある、とたちばな氏は補足する。

「地下通路をループするというのが日常の比喩であり、異変に気づかないと抜け出せないという、我々の生きる世界にも重なるところがあります。誰でも『自分の人生ってこのままでいいんだろうか?』と考える瞬間ってあるじゃないですか。そんな自分と映画の中の主役が重なる構造になっていて、映画館を出たときに少しだけ世界を見る目が変わる。そんな感動が得られる作品だと言えます」

 こうした“刺激の時代”を受け手側から見た際に、この7段階理論はコンテンツを選ぶ目線に生かせないのだろうか?

「人間、やっぱり興奮を求めちゃうんですよね。人は悪魔的なものを好むというか、高尚なものより速効性のある刺激を求めるのは当然だと思います。ただ、自分の人生を変えたもの、本当にハマったモノを思い返すと、単なる興奮で終わっていないはず。刺激的な快楽に始まり、次第に自分の欲求が深くなっていったことが分かれば、より自分が求めているものに出会える確率が高くなると思います」


配信元: 日刊SPA!

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