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「冬眠してる熊までも...酷すぎる」捕獲報道に反発の声 「穴狩り」が本当に復活?環境省などに聞いた

クマの胆のう目当ての乱獲につながる?

また、室谷会長は、かつての春グマ猟のような乱獲につながることも、反対理由だとした。

クマの胆のうは、「熊胆(ゆうたん)」「熊の胆(い)」として漢方薬に使われるとされ、現在でも、フリマサイトなどで数万円~数十万円で取り引きされている。この胆のうは、冬眠中などの時期が一番肥大して高く売れるといい、「春グマ狩りは、熊の胆目当ての乱獲につながり、かつて、それがクマの個体数を減らした理由の1つになったこともあります」と室谷会長は指摘する。そして、「有害捕獲されたクマの商業利用は乱獲を助長するため、明確に禁止すべきですが、現在は焼却、埋葬を指導しているだけで、捕獲されたクマの熊の胆がどうなっているか追跡できない状態です」と懸念を述べた。

日本熊森協会では、クマの捕殺自体が必要なこともあると認めており、自治体などにクレームは入れていないという。しかし、まず山の再生や誘引物除去、里山管理の強化などを通じた被害防除を徹底すべきだと訴えている。

では、政府の被害対策パッケージでは、本当に冬眠中のクマを捕獲する「穴狩り」を行うのだろうか。

環境省「薬機法で厳しく制限されています」

この点について、環境省の鳥獣保護管理室は、取材に対し、こう答えた。

「冬眠中のクマを捕獲するのは、今はすごく難しいと思います。昔のように、クマの穴を知っている人は少なくなったからです。主として、冬眠明けのクマが対象になると思います。雪が残っている3月などは、足跡が発見しやすく、葉が茂っていないので遠くから狙いやすいと聞いています」

北海道が23年から、人里周辺を対象にしたクマの春期管理捕獲を行っており、それを参考にしたと説明した。

道のヒグマ対策室に12月15日に取材すると、ここ2年で穴狩りの報告は来ていないという。しかし、実施要領を見ると、人里に隣接した区域などの要件を満たせば、穴狩りを実施できるとしている。

環境省は、人を襲ったり襲う恐れがあったりする問題個体だけを捕獲することについては、否定的だ。

「それをどうやって決めるのですか?オチオチしていれば、被害が拡大してしまいますので、しっかり対応しないといけません。生活圏に近い市街地周辺に住んでいるクマを積極的に捕獲したいと考えています」

クマの商業利用については、法的な決まりはないとしたが、こう説明した。

「毛皮の取り引きについては、ワシントン条約で登録の手続きなどが決められています。クマの胆のうについては、かつては1頭数十万円で売れたと聞きましたが、薬機法で厳しく制限されています。漢方薬としては、登録などをしないと、商業的に売ったりできないと思います」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

配信元: J-CASTニュース

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