「争族」回避には、寄与分のハードルの理解と相続人の心情への配慮がカギ
ある相続人(子)が被相続人(親)と同居していた場合に、療養看護型の寄与分が主張されることが多いです。この場合には、特別の寄与に該当する行為、あるいは、特別の寄与に該当しない貢献を同居していた相続人が行っているために、他の相続人よりも多くの遺産がほしいと思うのも不自然ではありません。そのため、法定相続分どおりの結論での協議が成立しないことも多々あります。また、相続全体の争いが、寄与分が認められるか否かの争いに転化しているものもあります。
このような場合は、紛争が長期化することになってしまいます。紛争が長期化することは、当事者にとってメリットは乏しいので、寄与分とまで認められない相続人の貢献を考慮して遺産分割協議を早期に終結させるのも1つの方法です。
また、寄与分を主張する相続人も、寄与分のハードルを意識した上で、寄与分が認められるだけの証拠(診断書やカルテ、介護の記録等)があるかを確認し、遺産分割協議に臨むことが争族を回避するためには重要です。
北畑 素延
北畑総合法律事務所 代表弁護士
