税務調査で問題視された「一連の流れ」
調査官が注目したのは、個々の行為ではなく「全体の流れ」だった。
●相続直前期の養子縁組
●同居・扶養の実態がない
●節税策が短期間に集中
●遺言で孫養子を極端に優遇
最終的に税務署は、相続税基本通達63条の2を根拠に、「相続税負担を不当に減少させる目的が主である」と判断した。
結果として、孫養子は相続税法上の法定相続人から除外され、基礎控除や生命保険の非課税枠は認められず、数千万円規模の追徴課税が発生した。
民法上の養子縁組は有効なままだったが、相続税計算では「いなかったもの」として扱われたのである。
本ケースに見る「否認ライン」、実務家が口を揃える「安全圏」
本ケースにおいて、否認の決め手となったのは下記だ。
●タイミング(相続直前期)
●実態の乏しい親子関係
●節税策の短期集中
単体では合法でも、組み合わさることで否認されるという現実がある。
そして、下記のものが欠ける場合、節税額が大きいほど税務署の目は厳しくなる。
●税金以外の合理的理由が説明できる
●同居・扶養などの実態が資料で確認できる
●相続対策が過度に集中していない
