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ここ数年、外国人観光客が非常に増えた。その影響は電車やバスなどの公共交通機関にも及んでいる。利用に関するマナーや常識は日本と海外で異なる場合が多く、その行動が目に余ることも……。
◆大雨で混乱する駅に響いた異様な声「もうただの悪口ですよ」

バス乗り場にも長蛇の列ができ、待ち時間は2時間以上というアナウンスが流れた。
山田智之(仮名)さんと同僚は「新幹線も今日は動かないかもしれない」と半ば諦め、構内のベンチで状況が落ち着くのを待つことにした。そんな中、改札前で異様な声が響いた。
「ガーッ!ガーッ!」
振り返ると、40代くらいの外国人男性が両手を腰に当て、顔を真っ赤にして怒鳴る姿が目に入った。
駅員に向かってまくし立てているようだ。
対応していたのは20代半ばくらいの若い男性駅員。姿勢を崩さず、繰り返し「申し訳ございません」と頭を下げている。山田さんには何を言っているのか分からなかったが、同僚が小声で解説してくれた。
「あれ、中国語でめちゃくちゃ文句言ってますね。迂回ルートとか聞いてるんじゃなくて、もうただの悪口ですよ」
◆ひたすら耐える駅員、警察官の登場で収束
怒鳴る男性の身振り手振りからは、状況の説明を聞く姿勢など全くなく、「自分が困っているのはお前のせいだ」と責めているようにしか見えなかった。駅員も反論はせず、ただ耐えるばかり。このやりとりは10分、20分と続き、周囲の人も遠巻きに眺め、ため息をつく人やスマホで撮影する人も現れ始めた。山田さんも「さすがにそろそろ限界じゃないか」と思った矢先、男性はさらに声を張り上げた。周囲の空気が一瞬ぴんと張り詰めた。
しばらく時間が経った頃、駅の奥から制服姿の警察官が2人、小走りで現れた。事情を確認した警察官が、男性の肩に軽く手を置き、静かに話しかける。最初は抵抗していた男性も、周りの視線を意識したのか、急に声を落とし、渋々とそこから離れていった。
駅員は深く頭を下げたまま、その背中を見送っていた。雨で濡れた床に反射する駅員の姿が、妙に物悲しく見えたという。
山田さんは同僚と顔を見合わせ、「あれじゃ駅員さんが気の毒すぎる」と呟いた。
天候による遅延や運休は誰のせいでもない。駅員を責めるのはお門違い、たんなる迷惑行為である。

