「つけめん」は表・裏共に必食級「中華そばの店りょうが」(荻窪)

荻窪『中華そばの店りょうが』は、6/11に千歳烏山(間借り営業)から荻窪に移転オープンしたお店。店主・赤羽氏は、長野県全域に店を展開する信州の一大ラーメン派閥『凌駕グループ』を率いる赤羽代表その人。信州ラーメンの歴史の一端を担うレジェンド中のレジェンドだ。
そんなラーメン界の偉人がなぜ荻窪の地を選んだのか。聞けば、荻窪がJR中央線沿線にあり、赤羽氏の本拠地である松本市からの交通の便が良いうえ、戦後の闇市から連綿と続く、荻窪ラーメンの奥深い歴史に惹かれたからだという。
現在、同店が提供するレギュラー麺メニューは、「ラーメン」、「つけめん」、「塩ラーメン」の3種。私のオススメは「塩ラーメン」と「つけめん」だ。
塩ラーメン「塩ラーメン」は、スープの完成度が図抜けている。塩ダレの香気を、素材感豊かな出汁がしなやかに包み、濃厚でありながらも穏やかな口当たりへと昇華。中盤以降、サバ節等の節系のうま味が厳かに浮上し、味の輪郭が幾重にも重なる。
「つけめん」は、表メニューの「べんてんver.」と裏メニューの「荻窪ver.」の2種類が存在。
何も言わずに食券を渡せば表メニューとなるが、食券提出時に「荻窪でお願いします」と告げると、今はなき不朽の名店『荻窪 丸長』をオマージュしたつけ麺が味わえる。
つけめん 荻窪ver.この「荻窪ver.」は、赤羽代表が、荻窪の地に『荻窪 丸長』の味を遺したいと考え、この店舗(『中華そばの店りょうが』)のためにわざわざ開発した渾身の力作だ。
スープをすすれば、焦がし一味唐辛子の鮮烈な辛みとうま味が舌上で火花を散らし、食べ手を熱狂の坩堝へと誘う。悶絶するほどの快楽が脳髄を直撃する点も、まるで『荻窪 丸長』の魂が乗り移ったかの如し。
本拠地長野で赤羽氏自らがスープを作り、それを、そのまま荻窪の同店へと持ち込むこだわりよう。信州と東京の叡智を凝縮させた1杯。ぜひお召し上がり願いたい。
●DATA
東京都杉並区上荻1-4-9
営:11時〜15時、17時〜翌1時
※日曜は昼の部のみ
アクセス:JR中央線ほか荻窪駅北口より徒歩2分
豚骨清湯の魅力が堪能できる「ラーメンGINZA TON BOX」(銀座)

10/7にオープンしたのが『ラーメンGINZA TON BOX』。三ノ輪の名店中の名店『ラーメン屋トイ・ボックス』の店主・山上氏が監修した1杯を提供する新店だ。
場所は銀座駅からほど近い銀座6丁目。『TRYラーメン大賞』で殿堂入りを果たした『トイ・ボックス』の血脈を宿したラーメンが銀座で堪能できる。これは、25年下期の東京ラーメントピックの中でも超大型の部類に入るだろう。
現在、同店が繰り出す麺メニューは、「醤油ラーメン」、「塩ラーメン」、及びそのバリエーション。開業時は、「醤油ラーメン」のみを提供していたが、試行錯誤を経て、つい先般、ようやく「塩ラーメン」がお披露目された。
私は通常、オススメを1品に絞り込むが、同店の「醤油ラーメン」と「塩ラーメン」は、本当に甲乙付けがたい。共に、麺量がさほど多いわけではないので、可能であれば、2品を連食していただきたい。
「醤油ラーメン」は、快楽中枢の扉をこじ開ける余韻深きカエシが、食べ手の味覚中枢に深い印象を刻み込む一杯。
醤油ラーメンカエシは山上氏からの直伝で、スープの素材を鶏から豚に替えても、凛然と冴えわたる。端整でふくよかな豚の風味が、味嗅覚を恍惚感で溶かし、一度、レンゲを手に取ったが最後、丼を空けてしまうことは必定の理だ。
後発の「塩ラーメン」のクオリティも、「醤油」に負けずとも劣らない。厚みと華やかさを兼ね備えた塩ダレが、豚の深いコクと粒子レベルで交ざり合い、「豚骨塩清湯」として、比類なき高みへと到達している。
ただウマいだけでなく、テイストの随所に山上氏らしさが感じられる点も、大きな強み。豚という素材が持ち合わせる魅力を、徹底的に引き出した1杯だ。
●DATA
住:東京都中央区銀座6-3-5 第一高橋ビル1F
営:11時〜15時(14時LO)、17時〜22時(21時半LO)
休:月・祝翌日
アクセス:地下鉄銀座駅C2出口より徒歩5分
