⑥メッセージアプリも、もはや例外ではない
SNSだけでなく、メッセージアプリも例外ではない。国税不服審判所の裁決では、LINEのやりとりを記録した画像が、経営関与を裏付ける資料として扱われた例がある。
最終判断は納税者側に有利だったものの、非公開のはずの私信が証拠として認定された事実は重い。デジタルデータは、想定外の形で調査に利用される可能性を常に内包している。
DX+AIで加速する「可視化」
国税当局は税務行政のDXを進めている。申告情報や過去の調査結果に加え、外部データをAIで分析し、リスクの高い納税者を抽出する仕組みの構築が進む。SNSは、その分析材料の一部として位置づけられている。
現場での活用度合いは明らかではない。しかし、「申告内容だけを見て調査先を決める時代」が終わりつつあることは確かだ。生活実態、発信内容、取引の痕跡――それらが総合的に評価される。
SNSはもはや純粋なプライベート空間ではない。発信する側が意識しようとしまいと、投稿は税務署の視野に入る情報資産となっている。
「知らなかった」「つい載せただけ」では済まされない時代は、すでに始まっていると言えそうだ。
THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班
