もう一つの典型的なトラブル…遺産からの無断支出
別のケースでは、喪主が遺産預金から葬儀費用を先に支払いました。
ところが後日、ほかの相続人から「勝手に預金を引き出したのは使い込みではないか」と疑われ、深刻な対立に発展しました。
本人としては「葬儀費用なのだから当然」と考えていても、事前の合意がないまま遺産に手を付けること自体が、紛争の火種になります。
トラブルを防ぐための「生前対策」2つ
こうした問題を避けるために重要なのが、生前の備えです。
①生前に葬儀契約を結んでおく
被相続人が生前に葬儀会社と契約し、費用も支払っておく方法です。この場合、死亡後に新たな債務が発生しないため、「誰が負担するのか」という問題自体が起こりません。
②遺言書で葬儀費用の扱いを決めておく
遺言書のなかで、
●葬儀費用は遺産から支払う
●残った財産の分け方
を明確にしておけば、その内容に従って処理されます。これにより、「立て替えた」「立て替えていない」といった感情的な対立を未然に防ぐことができます。
