
海外でも多く飲まれ、近年急激に需要が高まっているお茶。緑茶や紅茶の原料であるチャノキ(茶の木)は、常緑で美しい花も咲き、生垣や鉢植えでも楽しめる万能な庭木です。病気に強い品種も登場しているので、「毎日飲むお茶を、自宅で育ててみたい」——そんな願いをチャノキを育てて叶えてみませんか。本記事では、適した土づくりや剪定、病害虫対策など栽培の基本から、収穫した茶葉で「極上の一杯」に加工する方法まで、プロが徹底解説します。
チャノキの基本情報

植物名:チャノキ
学名:Camellia sinensis
英名:Tea plant
和名:チャノキ(茶の木)
科名:ツバキ科
属名:ツバキ属
原産地:中国、アッサム、東ヒマラヤ、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム
形態:常緑低木
チャノキは、ツバキの仲間の常緑低木で、茶の生産のために世界で広く栽培されています。亜熱帯のやや雨の多い地域が生育適地です。ただし耐寒性もあり、イギリスでも商業栽培されています。
国内でも古くから栽培され、新芽を摘んで茶に加工されています。渡来時期の詳細は不明ですが、奈良時代にはすでに渡来していたとされます。チャノキは茶道や茶庭など、日本の文化にも深く影響を与えてきました。
寺院や民家の庭などでも植えられ、庭木や生け垣などに利用されます。葉が常緑で枝葉がよく密生し、刈り込みにも強いので、生け垣としても実用的に優れています。
秋から冬にかけて咲く白い花は、ツバキによく似ています。観賞用としてピンクや薄い赤色の花を咲かせる品種や、斑入り葉の品種などがあります。またツバキとの交配種もあり、鉢栽培にも向く小型の品種などがあります。
茶摘みの様子。Aedka Studio/Shutterstock.com
チャノキの特徴・性質

園芸分類:庭木
開花期:10~12月
樹高:2~3m
耐寒性:普通
耐暑性:普通
花色:白、ピンク、薄い赤色
国内で栽培される品種は、高さ2mくらいのものが多いです。楕円形の葉は互生し、葉の縁には細かい鋸歯があります。明るい緑色の柔らかい新葉は、お茶の原料として収穫されます。
小さな白い花は、直径2~4cmほどです。花弁はやや反り返り、おしべが多く目立ちます。春から伸びた新枝に花芽が夏に分化し、秋遅く頃に開花します。
寒さに比較的強く、商業栽培の北限は新潟県村上市です。岩手県や青森県、秋田県でも栽培されますが、多くは自家用として消費されるようです。
一度植えると、35~50年程度まで長く収穫できます。2年生の苗を植えた場合、大きくなるまで4~8年くらいかかります。
