年収2000万円超は年末調整されない…確定申告で還付を受けよう
必要な書類リスト
□確定申告書
□給与所得の源泉徴収票
□財産債務調書、財産債務調書合計表
年間の給与収入が2000万円を超えると、会社が年末調整を行うことができず、自分で確定申告を行う義務が生じます。申告を行うと、払い過ぎていた税金が還付されるケースがほとんどです。
図表6の源泉徴収票を見てみましょう。
[図表6]所得金額等の「給与」欄の計算方法 出典:『いちからわかる!確定申告トクする書き方ガイド 令和8年3月16日締切分』(インプレス)より抜粋
支払金額が2000万円を超えているため年末調整が行われておらず、「給与所得控除後の金額」欄と「所得控除の額の合計額」欄が空白になっています。このうち「給与所得控除後の金額」は、申告書に記入するために自分で計算する必要があります。
申告書を記入する際は、初めに源泉徴収票の「支払金額」欄の金額を第二表の「所得の内訳」内の「収入金額」欄(図表8の書き方手順1)に、「源泉徴収税額」欄の金額を「源泉徴収税額」欄(図表8の書き方手順2)に転記しましょう。
次に、給与所得控除額を計算します。年収850万円超の給与所得控除額は一律195万円なので、支払金額から差し引き、「所得金額等」の「給与」欄に記入します。
条件に当てはまる場合、さらに給与所得の一部が控除に
なお、令和2年分から「所得金額調整控除」という仕組みができました。2種類ありますが、現役世代に関係があるのは「子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除」です。
条件に合致する場合、下の計算式のとおり給与所得から所得金額調整控除分も差し引き、その金額を記入しましょう(図表9申告書 第一表の書き方手順3)。
■所得金額調整控除の条件と計算式
その年の給与等の収入金額が850万円を超える給与所得者で、以下のいずれかに該当する人は控除の対象となります。
・本人が特別障害者
・年齢23歳未満の扶養親族がいる
・特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族がいる
(給与収入※-850万円)×10%=所得金額調整控除額
※ 給与収入が1000万円超の場合は1000万円
高収入ならではの「控除額の変化」に注意
基礎控除は2025年に改正しました。段階的に控除額が減るのは従来通りですが、所得金額の対象範囲が一部変更されています。よく確認して進めましょう。また、配偶者(特別)控除も所得1000万円を超えると適用されません。他にも高所得者は対象外の控除があるので注意しましょう。
[図表7]高収入だと控除の対象外になることも 出典:『いちからわかる!確定申告トクする書き方ガイド 令和8年3月16日締切分』(インプレス)より抜粋
3億円以上の資産を保有する場合には、「財産債務調書(合計表)」の提出が必要
次の1.と2.の両方に該当する場合。
1.その年分の退職所得を除く各種所得の金額の合計額が2000万円を超える人
2.その年の12月31日において、合計額が3億円以上の財産または1億円以上の国外転出特例財産(例:有価証券、未決済信用取引等及び未決済デリバティブ取引に係る権利)を保有する人
富裕層の適正な課税を確保するため、上記に該当する場合は確定申告書と別に「財産債務調書」と「合計表」を提出しなければなりません。提出しなかったり不備があると、過少申告加算税などのペナルティが課されます。
