
「一位」の名を持つ格式高い庭木でありながら、初心者でも育てやすい「イチイ」。耐寒性に優れ、冬の庭を彩る「イチイ」は、生け垣や盆栽としても人気の庭木です。丈夫で育てやすい反面、成長がゆっくりなため剪定にはコツがいります。この記事では、剪定の適期や方法、代表的な品種、そして赤い実の毒性について、イチイ栽培のポイントを徹底解説します。
イチイの基本情報

植物名:イチイ
学名:Taxus cuspidata
英名:Japanese yew、spreading yew
和名:イチイ(一位、水松)
その他の名前:オンコ、アララギ、シャクノキ、アカギなど
科名:イチイ科
属名:イチイ属
原産地:日本(本州・四国・北海道)、中国、朝鮮半島、ロシア
形態:常緑性高木
イチイの学名は、Taxus cuspidata。オンコ、アララギなどの別名でも呼ばれる、イチイ科イチイ属の庭木です。常緑性で、冬でもみずみずしい葉姿を保ちます。原産地は九州南部および沖縄を除く日本全国と、中国東北部、シベリア東部、朝鮮半島など。日本に自生することから、古くから親しまれてきた樹木です。
常緑の細長い葉が美しく、庭木としても人気の高いイチイ。M-Production/Shutterstock.com
イチイの花や葉の特徴

園芸分類:庭木
開花時期:3~4月
樹高:10〜20m
耐寒性:強い
耐暑性:普通
イチイの最終樹高は20mほどに達し、高木に分類されています。しかし、毎年の剪定によって樹高をコントロールすることが可能です。葉は短い線のような形で互生し、先が尖りますが、柔らかいため触っても痛くありません。常緑で、春に新しい葉が出て更新されます。幹がまっすぐに伸びて自然に樹形が整いやすいです。生育はゆっくりで、緻密で硬く木目が美しく狂いが少ない木材として古くからさまざまに活用されています。

イチイは雌雄異株で、雄株と雌株があります。3〜4月に開花し、雄株は雄しべが集まった球状の花を連ね、雌株は緑色で鱗片に覆われているのが特徴です。雌株は果実をつけ、秋に赤く熟します。種子の周りの赤い果肉のようなものは仮種皮で、この部分は甘みがあり食用できますが、葉などは有毒で、特に種子にはアルカロイド系のタキシンという心臓毒が含まれるため口にしないよう十分注意しましょう。
樹形が整いやすく、また刈り込みによって形を作りやすいため、生け垣やトピアリーによく利用されます。ただし、成長は早くないので、強い剪定やむやみに刈り込むことは避けたほうがよいでしょう。

