
2009年に誕生したビットコインを筆頭に近年注目を集める暗号資産ですが、「リスクが大きそう」と感じて手が出せない人も多いのではないでしょうか。実際、一獲千金を狙って失敗する人も多く存在する暗号資産ですが、正しい知識と冷静な判断力を持てば恐れるものではありません。本記事では松田康生氏、桝本誠二氏の著書『暗号資産で100万円が消えた僕に儲かる方法を教えてください! 暗号資産アナリストから学ぶ「1億円を目指す」投資法』(翔泳社)より一部を抜粋・編集して暗号資産の基本について解説します。
登場人物
松田康生…楽天ウォレットシニアアナリスト。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事。
枡本誠二…五十路で初の資産運用・暗号資産投資に挑んだが、3ヵ月足らずで大損失。100万円失ったライター。
暗号資産の市場はこれからもっと大きくなる?
松田:暗号資産の市場はこれからもっと大きくなると思いますよ。
枡本:そうなんですね。具体的にどういうところが成長しているんでしょうか?
松田:たとえば、アメリカ政府が金や原油と並んで国の資産としてビットコインを保有しはじめました。ニューハンプシャー州やテキサス州も続き、大きなニュースになったんです。
枡本:へえ、それはすごいですね。公的機関が保有しはじめると安心感も出ますよね。
松田:そうなんです。それから、ミシガン州やウィスコンシン州の公的年金基金が実際にビットコインを購入しているんです。これは投資先として暗号資産が認められてきた証拠です。
枡本:公的年金って、普通はかなり慎重に運用されますよね。そういうところが買いはじめると信頼感が増しますね。
松田:まさにそうです。これまでは個人のマニアや投資家が中心でしたが、こうした機関投資家や国、州が市場に入ってくると、資金も一気に増えますし、市場の安定性も高まります。
枡本:これからもっと多くの人が参加していくイメージですね。
松田:はい。もちろん市場にはリスクもありますが、今の流れを見ると暗号資産の普及はこれからますます進んでいくと思います。たとえば、今はまだ1700万円くらいのビットコインですが、これがさらに広がれば、もっと価値が上がる可能性もあります。
枡本:そう考えると、初心者でも少しずつ学んで参加していく価値はありそうですね。
松田:その通りです。焦らずしっかり勉強して、信頼できる情報をもとに行動するのが大事ですね。
金はビットコインの時価総額の10倍、株はその5~10倍
枡本:ビットコインは、デジタルゴールドと言われ、よく「金」と比べられると思いますが、これはどういう意味ですか?
松田:ビットコインは価値の保存手段、つまりお金の貯め方の1つとして見られているからです。昔は貯金するときに金(ゴールド)を持つ人が多かったですが、今はその代わりにビットコインを選ぶ人が少しずつ増えているんです。
枡本:そうなんですね。株式投資も貯金のような感覚でやる人もいますが、株は企業のオーナーになるという意味もありますよね。
松田:そうです。株は企業の所有権の一部を持つことになりますが、ビットコインは、そういった利益を生み出すものではありません。単に価値を保つためのものです。
枡本:そういった意味では、金と同じなんですね。
松田:そうですが、市場の大きさが全然違います。ビットコインの時価総額は金の約10分の1で、株式市場はそのさらに5倍から10倍も大きいんです。
枡本:ということは、ビットコインと金、株式市場を比べるとかなりの差があるってことですね。
松田:その通りです。デジタルゴールドとして金の時価総額に肩を並べると考える人もいます。しかし、株式市場は世界中の企業活動の価値が全部集まっているものですから、ビットコインが同じくらいの規模になるのはちょっと難しいと思いますが、逆に言えば伸びしろもあるということです。
