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スーパーなどで捕まった万引き犯が「つい軽い気持ちでやりました」などと言い訳をする場面を報道などで目にすることがありますが、窃盗行為はれっきとした犯罪であるのは言うまでもありません。
今回は、隣人から”電力”を窃盗された信じられないエピソードです。一体どのような状況だったのでしょうか。

◆掘り出し物の戸建てと、穏やかな隣人たち
「新築が理想だったんですけどね。駅にも近いし、築10年ならいいかなと思って」そう話すのは、東京都下のある郊外に中古戸建てを購入した森本さん(仮名・42歳)です。購入はちょうど1年前。利便性と予算のバランスで選んだその物件は、駅から徒歩10分圏内、日当たりも悪くない掘り出し物の一軒家でした。
裏手には、細い旗竿地に暮らす老夫婦が住んでいました。昔からその地に住んでいるというだけあって、年季の入った趣のある外構に加え、庭には菜園や小さな池まであります。
そんな老夫婦はとてもフレンドリーで、引っ越し間もない頃から野菜をもらったり、近所のお店情報などを教えてもらったりと、良好な関係を築いていたといいます。
「ほんとうに引っ越してきて良かったと思っていました。あのことが発覚するまでは……」
◆雑草刈りで見つけた“違和感”
発覚のきっかけは、ある休日の草刈りでした。「入居以来、仕事も忙しくて、裏側の通路の雑草が伸び放題になってたんです。やっと時間ができたので、気合を入れて一気にやろうと」
通路の両端は隣家との境界でもあり、うっそうと茂った雑草は膝丈以上に伸びていたといいます。1日では終わらず、翌日も作業を続けた森本さん。ところが、2日目の作業中、ある“違和感”に気づきました。
「外壁のコンセントに、見慣れないケーブルが刺さっていたんです。しかも、そのコードが地面に潜ってるんです。不自然ですよね」
ケーブルを辿ると、それはフェンスの下をくぐり、裏の家の池の岩場のあたりへ。さらに奥へと続いたその先には、池の浄水機や照明があったといいます。
「どう見ても、うちの電源を引いて使っていました。入居時には気づかなかったけど、たぶん僕が住み始めた時点で、すでに通電されてたと思います」
森本さんはスマホで証拠写真を撮りました。接続状況、コードの取り回し、そして池の装置まで、余すところなく記録しました。

