いつまでも輝く女性に ranune
粉塵1粒で不良品になる半導体…極限の現場で選ばれ続ける「大阪の企業の名前」

粉塵1粒で不良品になる半導体…極限の現場で選ばれ続ける「大阪の企業の名前」

半導体市場の盛り上がりは、チップメーカーだけの話ではない。製造現場でウエハーを運ぶ搬送システムにおいて、世界シェア50%以上という圧倒的な支配力を誇る日本企業がある。物流システム全体の売上高で9年連続世界一を誇る「ダイフク」だ。同田宮寛之氏の著書『日本人が知らない!! 世界シェアNo.1のすごい日本企業』(プレジデント社)より、ダイフクの技術力と強さの秘密を紐解く。

2015年から売上高世界1位…物流システムの覇王「ダイフク」

会社データ

・本社……大阪府大阪市

・売上高……5632億円

・純利益……570億円

・資本金……318億円

・創業年……1937年

・従業員数……11042人

・上場市場……東証プライム

(業績は2024年12月期)

マテハンとは「マテリアル・ハンドリング(Material Handling)」の略語で、直訳すれば「モノを扱う(動かす)」という意味。「工場や物流センター内で原材料や製品などを仕分け・搬送・保管する機械と技術」を指す。

例えば、コンビニエンスストアの各店舗に商品を供給する物流センターでは、自動倉庫に保管している商品をピッキングシステムで効率的に集め、高速自動仕分け装置で店舗別に仕分けしてから運び出す。こうしたピッキング装置や仕分け装置などのハード、そしてそれらを操作する技術・ソフトウエアを合わせたものがマテハンだ。マテハンなしに物流の効率化はありえない。

マテハン業界の世界ナンバー1企業はダイフク。2015年から売上高世界1位が続いている。世界中の工場や物流センター、空港などでマテハンビジネスを手がけるが、近年は半導体工場向けのマテハンビジネスが伸びている。半導体工場向け自動搬送システムの市場では50%以上のシェアを誇る。

トヨタ、松下電器…大手の生産・物流システムに長年貢献

同社の設立は1937年。当初は製鉄の加工に使用する鍛圧機械の製造・販売を手がけていた。1938年に日本通運からクレーンを受注したのをきっかけに荷役運搬機械の製造を開始。

1959年にはトヨタ自動車の工場向けにベルトコンベヤーシステムを開発・納入してマテハンビジネスに参入し、1966年には松下電器(現・パナソニック)に日本初の無人倉庫システムを納入した。

1978年には同社として初めてのハンガーレールシステムをレナウンの商品センターに納入した。ハンガーレールシステムとは商品をハンガーにつるし、そのまま保管、搬送、仕分け、店頭陳列するシステムのこと。全長2200メートルで、当時のアパレル業界では最大級の物流システムだった。

1993年には世界で初めてワイヤレスのモノレール搬送システム「ラムランHID」を開発し、トヨタグループの関東自動車工業(現・トヨタ自動車東日本)に納入した。摩耗による粉塵などが発生しないこのシステムは、後に半導体向けクリーンルーム内の搬送にも使用される。

あなたにおすすめ