いつまでも輝く女性に ranune
「聞いとるんかボケ!」あおり運転をする“迷惑老人”が、若い男性の登場で「我に返って平謝り」するまで――3連休ベスト

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◆若い男性が急に謝罪し始めたワケ

あおり運転
 ところがバイクから降りてきたひとりの男性が「すみません!」と野本さんに頭を下げ、「オヤジ!俺の車、勝手に乗って行ったらあかん言うたやろ!」と、すごい剣幕で高齢の男性に歩み寄っていったのだ。

「若い男性は困った様子で、『ホントにすみません。もう年なんで、免許を返すように言って、車も売ったんですけど……』と私に謝ってきたんです。状況が飲み込めないまま思わず『いえいえ』と返すと、若い男性は高齢男性に『おいオヤジ!謝れよ』と促しはじめました」

 腑に落ちない様子で「なんで、俺の場所がわかったんや?」とブチ切れはじめた高齢男性に、若い男性は「スマホのGPSや!」などとキレ口調で応戦。ほぼ怒鳴り合いの末、高齢男性がふとした瞬間から様子が一変する。

「そして、高齢男性は我に返ったように『俺……ごめんなさい』と言いながら、さっきまで自分が運転していたスポーツカーの後部座席へ乗り込んでしまったんです。そのあと若い男性からの説明を受け、若い男性と高齢者男性が親子であることを知りました」

◆高齢者「免許返納問題」の課題

 息子である若い男性が友だちと遊んでいる隙に隠してあったカギを探し当て、高齢男性が息子の愛車である赤いスポーツカーにこっそりと乗車。高齢男性の妻から「お父さんが車に乗って、勝手にどこかへ出かけてしまった」と連絡を受けた息子が探していたのだ。

「若い男性は本当に困っているといった様子で、『ちょっと認知症とかも入ってきてるんじゃないかと思うんですよね。昔はヤンチャやってたみたいで、その名残が出ちゃうみたいで……。怖い思いさせちゃってすみません』と何度も謝ってくれました」

 最後に、「車のカギ、もっとわからんとこに隠すようにします」という約束とともにあらためての謝罪を受け、許すことにしたという野本さん。車はバイクの後ろに乗っていた男性が運転して帰っていったようだ。

 野本さん自身も70代の両親のことを考えると他人事とは思えず、とてつもなく不安になっているという。

「ケガや事故に発展しなかったからよかったけれど、高齢者の免許返納については課題が多いと思いました。私からみるとフラフラして危ない運転をする父ですが、高齢者対象の認知機能検査では問題なし。免許返納も頑なに拒んでいるので、この先が思いやられます」

 ストレス発散や嫌がらせなど故意に危険運転をする人もいれば、原因が病気や認知症といったケースもある。ただ、他人に迷惑をかけるのは避けたいもの。免許を返納しやすいよう、家族で車に乗らなくなったときの移動手段やサポート方法を話し合っておきたいものだ。

<TEXT/山内良子>

【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
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