◆待てど暮らせど頼んだラーメンが来ない
「最初は混んでるから仕方ないと思っていたんですが、明らかに自分より後に来たお客さんに配膳されることが続いたので、おかしいと思って例の女性店員に声をかけることにしたんです。そうしたら『見たらわかるでしょ? 混んでるのよ』と鼻であしらわれました。『お客さんが頼んだラーメンは時間がかかるのよ』と取り付く島もなく……」仕方なく待つことにしたが、だんだんと怒りが込み上げてきた。
「友人と会う予定があったんです。それを見越してだいぶ早く家を出て店に入ったんですが、その時間がどんどん削られていくのと、自分が頼んだのと同じラーメンが先に出ているのを見たら流石に怒りが湧いてしまって。30分以上は待っていましたから」
それでも我慢して料理を待ったが……。
「数分で食べないと間に合わないという状態になったので、店を出ようと思いました。それで、忙しく動き回っている例の女性に声をかけて『これ以上は待てないので返金してほしい』と話したんです」
◆「早く帰ってください」と吐き捨てられ…
すると、驚きの答えが返ってきた。「『返金なんてできませんよ』と言われました。どういうことか尋ねると、『券売機で先にお金を払ってるんだから返せない」と言うんです。ありえないと思って『返金できないのはおかしい』と反論しましたが、『返せないものは返せないので、早く帰ってください』と吐き捨てて……」
さすがに浪岡さんもこれには頭に血が上り、厨房にいた店長らしき人物を呼び、今起きたことを話して詰め寄った。
「店長も同タイプだろうと思っていたんですが、意外にも平謝りで謝罪してくれて、すぐに返金にも応じてくれました。店長が女性店員に怒った様子で詰問すると、彼女は自分が渡した食券を紛失していたことを白状していて……」
話を聞いているうちに接客をするにはかなり難がある人物だと言うこともわかってきた。
「しつこく自分は間違ってないと主張していました。どうもかなりプライドが高いらしく、自分のミスを認めらずに何度も同じようなやらかしをしているようでした。おそらく気の弱そうな自分ならば丸め込めると思い、強引に押し切ってミスをごまかそうと考えたんじゃないかと思います」
おわびで無料券をもらったので後日行ってみると、例の女性店員の姿はない。その後も何度か行っているが、二度と見ることはなかったという。
<TEXT/和泉太郎>
【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め

