◆ブチギレたサラリーマンに近づいた意外な人物

「60代くらいで、いかにも紳士といったような、身なりのきちんとした初老の白髪男性が、サラリーマンの男性に近づいて、『バカは相手にしちゃいけません。相手にしない、相手にしない』などと言って落ち着かせていました」
サラリーマンの男性はその言葉に納得したのか「それもそうですね。言っても通じない相手はいますからね」などと言って、穏やかな様子で白髪の男性と談笑し始めたんだとか。
◆バカ呼ばわりされてしまった若者たちはその後…
「その後2人の男性はボックス席のある場所から離れ、車両間のデッキで何やら話し込んでいました。しまいには名刺交換までしていて、ビジネスの話で盛り上がっていた様子でしたね。このひょんな出来事が、そのサラリーマンにとって自分の仕事上メリットのある出会いになったようでした」
一方、周囲の視線がますます冷たくなっていたのを感じたのか、“バカ”呼ばわりされてしまった若者たちはさすがにその場に居づらくなったようで、次の駅でべつの車両に移動したそうだ。
――迷惑客に果敢に注意したことで、思わぬ仕事上のチャンスに巡り合えたかもしれないサラリーマンの男性。迷惑していた乗客を救った因果応報かもしれない。
しかし、男性側も声を荒げてしまった点も忘れてはいけない。迷惑客に逆上されるなど、リスクもある。トラブルを避けるためには、常に冷静に対応したいものだ。
<取材・文/瑠璃光丸凪(A4studio)>
【瑠璃光丸凪】
編集プロダクションA4studio(エーヨンスタジオ)所属のライター。興味のあるジャンルは、アングラ・音楽・ファッションなどサブカルチャー全般と、ジェンダー問題、政治経済問題について。趣味はレコード集め。

