
玉山鉄二主演『今はちょっと、ついてないだけ』
© 2022 映画『今はちょっと、ついてないだけ』製作委員会
松の内も終わり、いよいよ新しい年の日常が始まりました。「今年も頑張ろう!」と前向きな人もいれば、自分や家族が問題を抱えていて「今年はどうなることやら」と不安を感じていたり、「どうせ何も変わらない」とあきらめている人もいるでしょう。むしろ、50代にもなれば人生山あり谷ありで、後者の方が多いかもしれません。そこで今回は、最近ついていない、うまくいかない、と感じている50代の方々に向けて、背中をそっと押してくれるような映画を紹介します。
“こんなはずじゃなかった”から再起をはかる希望の物語
『今はちょっと、ついてないだけ』
© 2022 映画『今はちょっと、ついてないだけ』製作委員会
伊吹有喜の同名小説を映画化。バブル崩壊から15年後、かつて秘境を旅する番組で人気カメラマンとして脚光を浴びていた立花浩樹(玉山鉄二)は、あるトラブルからすべてを失い、表舞台から姿を消していました。ある日、母親の友人からの依頼で彼女にスマホのカメラを向けたことから、少しずつ写真を撮る喜びを思い出します。
もう一度やり直してみようと上京した立花は、シェアハウスへ。そこで出会ったのは、失職して家族と別居した元テレビマンの宮川(音尾琢真)、求職中の美容部員の瀬戸(深川麻衣)、復活を望む芸人の会田(団長安田)でした。立花と彼らは、“こんなはずじゃなかった”という境遇を分かち合いながら、再起のきっかけを見つけ出そうとします。
© 2022 映画『今はちょっと、ついてないだけ』製作委員会
時系列が入り組んだ構成ゆえに立花の不遇の背景がわかりにくいのですが、くすぶっている40代の息子に「今はちょっと、ついてないだけ」「クリスマスの後は、ハッピーなニューイヤーがくるんだって」と明るく励ます母の言葉に心が温かくなります。
立花と宮川、中年の男二人は心を裸にして語り合い、涙を流します。これまでの人生で感じた痛みや後悔をなかったことにはできないけれど、そこから一歩進んでいく勇気をもらえる、大人の応援歌のような作品です。

『今はちょっと、ついてないだけ』
2022年製作
DVD ¥4,180
発売元:『今はちょっと、ついてないだけ』製作委員会
販売元:ギャガ
© 2022 映画『今はちょっと、ついてないだけ』製作委員会
挫折も失敗も受け入れて、新たな扉を開く!
『あの頃輝いていたけれど』
Netflix映画『あの頃輝いていたけれど』独占配信中
イギリス発の音楽映画。かつて人気アイドルグループのメンバーだったヴィンス(エド・スクライン)は、今では生活に困窮し、シンセサイザーを引きずりながらライブをさせてくれるバーを探して歩き回る日々。それでも音楽を捨てきれず、路上でストリートライブを試みるも、ヴィンスと気付いた女性から「落ちぶれたね」と言われてしまいます。
Netflix映画『あの頃輝いていたけれど』独占配信中
そんなとき、ヴィンスが弾く鍵盤の音に合わせて、どこかからか金属を叩く音が聞こえてきます。ドラムスティックでベンチやゴミ箱を叩いていたのは自閉症の少年スティーヴィー(レオ・ロング)で、二人の即興のセッションが始まりました。
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年齢も境遇もまるで違う二人は、音を通じて一瞬にして打ち解け、友情を育みます。しかし、スティーヴィーの母(エレノア・マツウラ)は息子を心配し、ヴィンスから離そうとしますが……。
Netflix映画『あの頃輝いていたけれど』独占配信中
ヴィンスがスティーヴィーに入れ込むのは、彼と組むことで再び注目を集められると目論んでいるからだけではありません。その背景には、ヴィンスと亡き弟の物語がありました。ヴィンスは、弟のようなスティーヴィーが才能を開花させる助けになりたいと思ったのではないでしょうか。
若い頃に大成功した一方で、挫折も屈辱も後悔もたくさん味わったヴィンスが路上で音を奏でる姿を見ていると、自分が本当に好きなことだけは捨てずに地道に続ければいつか良い変化が訪れるのではないか、とそんな希望を感じます。

『あの頃輝いていたけれど』
2022年製作
Netflixで独占配信中

