◆予約した荷物スペースに外国人観光客のスーツケースが…

しかし、ある日のこと。新横浜から乗車した藤井さんは、予想外の出来事に戸惑うことになる。荷物スペースに向かうと、すでに他人のスーツケースで埋まっていたからだ。
「ありえない……と思って首をかしげていたら、近くにいた男性が『これ、前の方に座ってる外国人カップルの荷物なんですよ』と教えてくれました」
藤井さんは意を決して、そのカップルのところへ向かった。
「あの荷物はお宅のですか?」
そう声を掛けると、女性が「はい?」と不満げな様子を見せる。続けて、男性が「そうだけど?」と答えたので、藤井さんは説明を試みた。
「ここは追加料金を払って予約した人専用なんです。私は予約しているので、そのスペースを使わせてください」
すると、男性は渋々とスペースを空け、藤井さんは荷物を置くことができたという。
実は、過去にも同じような経験を何度もしているそうだ。予約したスペースに勝手に荷物が置かれていて、使いたいのに言い出せない状況に直面することが少なくないとか。
「外国人観光客の増加にともなって、トラブルが増えるのは仕方ない面もありますが、日本における基本的なルールを知ってもらう、守ってもらうための工夫が、今後ますます重要になると感じた出来事でした」
<文/藤山ムツキ>
【藤山ムツキ】
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo

